テレビドラマは多くの人々に愛され、その時代の象徴的な作品として語り継がれます。しかし、中には放送禁止となり、再放送やDVD化されない作品も存在します。今回は、そのような“お蔵入り”になってしまった作品たちを振り返り、なぜ再放送が不可能となってしまったのか、またその背後にある大人の事情について探っていきます。
まず最初に紹介するのは、人気ドラマ「ハガネの女」のシーズン2。この作品は、教育現場を舞台にした熱血教師ものですが、シーズン2で問題が発生しました。特にアスペルガー症候群の扱いについて、原作者とのトラブルが起こり、これが原因でDVD化が見送られていると言われています。
シーズン1は好評でDVD化もされていますが、シーズン2は原作者がアスペルガー症候群をテーマにしたエピソードに同意せず、放送終了後、最終話のクレジットから自分の名前を削除する事態にまで発展しました。そのため、この作品は今もなお再放送やDVD化が叶わないまま、闇に葬られています。
次に挙げるのは、「はいすくーる落書」。この作品は1980年代に放送され、高い視聴率を記録しましたが、工業高校に対するネガティブなイメージを与えたとして、多くの抗議が殺到しました。
工業高校に通う生徒たちを描いたこの作品は、一部の教育関係者や保護者からの反発が大きく、再び日の目を見ることはありませんでした。
「フードファイト」は、草彅剛が主演する大食い対決を描いたドラマでした。しかし、放送中に愛知県で中学生が食べ過ぎによる窒息事故を起こし、その事件の影響で再放送が中止となりました。ドラマの内容が「大食い」というテーマであったため、この事件との関連性が強調され、結果的にこの作品もお蔵入りとなりました。
また、この事件を契機に、当時人気だった大食い番組も一時的に姿を消し、テレビ業界全体に大きな影響を与えた作品です。
「悪魔のKISS」は、深田恭子や藤原竜也など、今や大物俳優となった若手のデビュー作としても知られています。しかし、このドラマはその過激な内容やヌードシーンが話題となり、当時としては非常にセンセーショナルな作品でした。
物語の中心には、自殺や暴力、性的描写が含まれており、放送当時から「刺激が強すぎる」との批判が相次ぎました。このため、再放送はもちろん、DVD化も実現していないのです。