2024年、翔平大谷選手がロサンゼルス・ドジャースと歴史的な契約を結んだ。10年総額7億ドルというその驚異的な契約は、メジャーリーグ市場の最高額となり、世界中の野球ファンを驚かせた。しかし、すべての人がこの契約に賛同していたわけではなかった。特に大谷選手に対して長年辛辣な意見を述べてきたコメンテーター、スティーブン・A・スミス氏は、この巨額契約を真っ向から批判し続けていた。
スミス氏はアメリカのスポーツトーク番組「ファーストテイク」で、大谷選手に関して「5億ドルの価値はない」と何度も主張してきた。彼は、大谷選手が投手として2025年まで復帰できないことや、フィールドでのパフォーマンスが契約金に見合わないと考えていた。また、「エンゼルスは勝てないチームであり、ドジャースのような優勝を狙うチームにはそんな選手は必要ない」とも発言した。

さらにスミス氏は、大谷選手の投手としてのキャリアが肘の手術後どうなるか分からないと懸念を表明し、大金を投じるリスクが高すぎると強調した。
スミス氏は過去にも大谷選手に対する差別的な発言で物議を醸したことがある。2021年、彼は「英語を話せない外国人選手がメディアと通訳を通じて話すことは、メジャーリーグにとって良くない影響を与える」と述べ、これが大谷選手に対する人種差別的発言だと多くの人々から非難された。大谷選手自身は「野球を通じて自分のプレイでファンに伝えたい」という姿勢を崩さなかったが、この発言はスミス氏の評価を大きく傷つけた。
スミス氏は後にこの発言を撤回し、謝罪を表明したものの、SNSやジャーナリストたちからの批判は止むことなく、彼の評判に大きなダメージを与えた。

2023年、大谷選手は再びスミス氏の批判に晒される。スミス氏は、大谷選手がいまだに巨大な契約を得ようとしていることに不満を述べ、「大谷選手にはその価値がない」と再び主張した。しかし、多くのファンや専門家たちはスミス氏の意見に真っ向から反論した。
エンゼルスの元選手ジョー・アデルや地元放送局のレポーター、エリカ・ウエストン氏は「大谷選手の価値を理解していない」とスミス氏を批判し、大谷選手がもたらす経済効果や観客動員数への貢献を強調した。
実際、エンゼルスが敵地で試合を行う際、大谷選手がいることで観客数が増加しており、彼の影響力は無視できないものであるとデータで示された。

そして2024年、大谷選手はついにロサンゼルス・ドジャースと7億ドルの契約を結ぶ。このニュースに対し、スミス氏は最初は批判的な姿勢を崩さず、「彼は投手として来年はプレーできない。それでもなぜこのような大金を受け取るのか?」と疑問を投げかけた。しかし、次第に彼のトーンは変わり、大谷選手の商業的成功や集客力の高さを認めるようになった。
スミス氏は「大谷はただの野球選手ではなく、マーケットを動かす存在だ。彼はレブロン・ジェームスのような特別な選手だ」と、大谷選手を称賛するコメントを残すようになった。この変化は、スミス氏が最初に抱いていた偏見や批判が、実際の大谷選手のパフォーマンスや影響力によって覆されたことを示している。