ジブリ作品といえば、国内外で高い評価を得ている名作が数多く存在します。しかし、その中でも一部の作品は、地上波放送が制限されたり、今後の放送が危ぶまれているものもあります。今回は、その中から 放送禁止の噂が立った4作品 に焦点を当て、詳細に解説していきます。
宮崎駿監督のファンタジー映画『崖の上のポニョ』は、2008年に公開され、瞬く間に大ヒットを記録しました。海沿いの街を舞台に、人間になりたいと願う魚の女の子ポニョと、少年ソウスケとの冒険が描かれています。この作品は、アニメーション作品としても日本アカデミー賞を受賞し、多くの観客を魅了しました。

しかし、2011年3月に発生した東日本大震災が、この作品の地上波放送に影響を与えることとなります。物語中に登場する
巨大な津波の描写 が、震災を想起させるとの指摘が相次ぎ、放送自粛へとつながりました。特に、震災後に放送が無期限で中止されるとの噂が広まりましたが、宮崎監督が津波を予知していたわけではないかという、事実無根の憶測も飛び交いました。
とはいえ、この放送禁止の決定は2012年に解除され、再び放送されるようになりました。しかし、依然として震災の影響を受けた地域では、この作品を放送することに慎重な姿勢を見せる局が多く、完全に地上波での復活は難しい状況にあります。
高畑勲監督の『平成狸合戦ぽんぽこ』は、ジブリ史上初めて、原作、脚本、監督の三役を高畑監督が手がけた作品です。昭和から平成にかけての都市開発をテーマに、開発に抵抗するタヌキたちの姿を描いたこの作品は、笑いと感動を交えながら自然破壊に警鐘を鳴らす内容で、多くのファンに愛されています。
しかし、この作品も一度、 7年間にわたる地上波放送の空白期間 がありました。特に物議を醸したのは、作中でタヌキたちが変身する際の描写で、タヌキの性器が露出されるシーンが何度か登場します。
この点が子供向け番組として適切でないとの批判を受け、一時的に放送が自粛されていたとされています。

さらに、タヌキたちが好んで食べる マクドナルドのハンバーガー が登場するシーンも問題視されました。
2008年にマクドナルドが労働問題で話題になった際、この作品が企業イメージに悪影響を与えるとの懸念から、テレビ局が放送を自粛したという説も存在します。
『火垂るの墓』は、戦時中の日本を舞台に、14歳の少年清太と妹節子の悲劇的な運命を描いた作品です。高畑勲監督が野坂昭如の小説を原作に手がけたこの映画は、戦争の悲惨さを訴える作品として世界的にも評価されています。
しかし、 戦争描写の過激さ が、特に子供たちに強いトラウマを与えるとの指摘から、近年では地上波での放送頻度が激減しています。かつては毎年8月15日前後に放送されていましたが、2007年以降、視聴率が低下し、放送自粛の噂が広まりました。また、作品内で節子が好んで食べる サクマ式ドロップス に関する商標争いが影響したとも言われていますが、これはあくまで憶測に過ぎません。

『海がきこえる』は、ジブリが手がけた唯一のテレビスペシャルアニメで、日本テレビの開局40周年記念作品として制作されました。高校生たちの淡い恋と友情を描いた青春ドラマで、コアなファンからは隠れた名作として愛されています。

しかし、この作品も 未成年の飲酒・喫煙シーン が問題視され、地上波での放送が難しいとされています。2011年に放送された際には、これらのシーンについて注意喚起のテロップが表示されましたが、現在の規制が厳しくなっている状況では、放送される機会はますます減少するでしょう。