自分は傍で見ていただけだが、東京行きの新幹線に乗っていた時、指定席車両であった騒ぎの話。
途中の駅で乗車してきた就活生らしき若い女性が、手に持ったきっぷの番号と席を何度も確認していた。
どうやら自分が取ったはずの席に見知らぬオッサンが座っていたらしい。
若い女性は遠慮がちにオッサンにたずねた。
「寛がれていらっしゃるところ、大変申し訳ありません。失礼ですが、座席をお間違えではありませんか?」
車両や席の番号を間違えて座っているのはよくあること。
オッサンも間違いに気付いて席を立つのかと思いきや、オッサンからは思いもよらない返答が・・・
「自由席が満席だからこっちにきたんだよ、ワリーか」
途端に静まり返った車内。その車両に乗っていた乗客はたぶん「お前が悪いから早く退けよ」と思いながら聞いていたと思う。
「そうですか。でもそこは私が購入している席なので、お席につかれることをご希望なら、空席の指定席券を購入なさってください」「ウルセーんだよ、若いなら立ってろ!こっちは仕事で疲れてんだよ!だいたい後から乗ってきて何言ってんだ!それとも俺の膝に乗るか?あ?」
これはちょっとヤバいかな?車掌を呼んで止めさせないと・・・そう思ったのは一人や二人じゃなかったと思う。
ところが若い女性は声を荒げるオッサンに怯むことはなく、こう続けた。
「では、あなたはこの後もその席を返されることはないということですね?」「そうだっつってんだろ、うるせえなあ!」「わかりました。私は料金を支払い、その座席を占有する権利を現在所有していますが、あなたはそれを不法領得しています。そのため私はあなたを窃盗で訴えますがよろしいですね?」
この言葉にオッサンは黙り込んだ。
そのとき誰かが呼んだのかわからないが、いいタイミング車掌がやってきて、オッサンは若い女性に舌打ちして他の車両へ去っていった。
若い女性はちょっとあっけにとられて見ていた他の乗客に
「お騒がせして申し訳ありません!」
と言ってペコリと頭を下げて席についた。
隣の席のおばあちゃんが
「あなた法学部の子なの?すごいねえ」
と褒めると、若い女性はこう答えてた。
「違うんですー。だけどあんまり頭にきちゃったので、知ってる法律用語をそれっぽく言ってしまいましたー。専門の方がいらっしゃったら恥ずかしいです」
度胸が凄いなーと驚いた。自分だったら咄嗟にあんな言葉は出ない。
若い女性が駅で降りる時には、何人かの乗客から「就活がんばってね!」と声かけられてました。その度胸があればきっとだいじょうぶ!
すごい度胸ですね!!
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