"帰宅した夜、夫の嘘を知った" 第4話
「何を買ったの?」
「……」
「直」
「プレゼント」
惠の声がくなった。
「誰に?」
直は答えなかった。
第6章 麻が来た
そのの夜8。
インターホンが鳴った。
画面に映っていたのは、若い女性だった。
い髪。
ベージュのコート。
美咲は誰か分かった。
直の顔が変わった。
「なくていい」
美咲は玄関へ向かった。
「美咲!」
扉をける。
女性は瞬、美咲を見て固まった。
「……さん?」
「佐伯麻さんですか?」
麻の顔が変わる。
ろから直が来た。
「麻、何で来たんだよ」
「連絡取れないから。荷物も置いたままだし」
その言で、惠もちがった。
麻はリビングにいる惠を見て、さらに揺した。
「今は帰って」
直が言う。
麻は直を見た。
「何で? 奥さんには話すって言ってたよね」
美咲は聞き逃さなかった。
「何を?」
麻は黙る。
美咲が続けた。
「直は、私に何を話す予定だったんですか?」
直が麻を睨んだ。
「余計なこと言うな」
その言い方で、麻の顔も変わった。
「余計なこと?」
そして美咲を見る。
「私は、もう夫婦関係は終わってるって聞いてました」
直が、
「麻!」
と声をげた。
「奥さんは子供を産むために実にいるだけで、戻ってきても別居するって」
美咲の胸がたくなった。
「婚するって言ってました?」
「はい」
麻ははっきり答えた。
「子供がまれたから、すぐには続きできないって」
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直が、
「違う、そんな言い方は」
と言ったが、誰も聞かなかった。
その。
惠が麻の首元を見た。
細いゴールドのネックレス。
さなダイヤがついている。
「それ」
麻が首に触れる。
「これですか?」
「どこで買ったの?」
「直さんにもらいました」
惠の顔が完全に変わった。
「いつ?」
「1ヶくらいです」
美咲がスマートフォンの細をいた。
「18万円」
麻が驚いて美咲を見る。
惠は息子を見た。
「直」
声が震えていた。
「私が悠真に渡した30万円からしたの?」
「に同じ座に入っただけで」
「答えなさい」
「……そうなる」
惠はしばらく何も言わなかった。
そして、さっきまで美咲に言っていた言葉を全部み込むように、ゆっくり座った。
第7章 3とも騙されていた
麻も黙っていた。
やがてネックレスをした。
「返します」
直が言う。
「麻、ちょっと待てよ」
「何を待つんですか?」
麻の声はたかった。
「奥さんには1回だけって言ったんですか?」
美咲が答えた。
「最初は」
麻が苦笑した。
「私には、奥さんとの関係は2から終わってるって言ってました」
美咲は直を見る。
直は何も言わない。
「奥さんが実から戻っても、自分はいうちにをるって」
麻は続けた。
「だから私も、あのにっていいとってた」
美咲は麻を責める気にはなれなかった。
っていた。
妻が妊娠していることも。
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だから無責任ではない。
でも、直が両方に別の話をしていたことも事実だった。
妻には、
「1回だけ」
麻には、
「夫婦関係は終わっている」
母親には、
「妻が2ヶもを空けたから」
全部違う。
「直」
惠が初めてい声をした。
「もう美咲さんのせいにするのはやめなさい」
直が顔をげる。
「母さんまで何だよ」
「私はさっき、美咲さんにひどいことを言った」
惠は美咲を見た。
「ごめんなさい」
美咲は何も言えなかった。
「でも、あんたが私に全部言わなかったからじゃない。私が、息子だからって都よく考えたの」
そして直を見る。
「産してる妻に、寂しかったから浮気したって言うの?」
直は黙った。
第8章 「庭を壊すな」
麻が帰った。
惠も、
「今は帰る」
と言ってちがった。
玄関で振り返る。
「美咲さん、今は本当にごめんなさい」
「いえ」
「直」
「何」
「しばらく私のに来ないで」
直が驚いた。
「母さん?」
「自分で考えなさい」
扉が閉まった。
リビングには美咲と直だけが残った。
悠真はベビーベッドで眠っている。
直がを抱えた。
「何でこんなことになったんだよ」
美咲はその言葉に驚いた。
「何で?」
「俺だって悪かったよ。でも、全部失うほどのことか?」
「全部?」
「麻とも終わった。母さんもああなった。おまで婚とか言いしたら」
「まだ婚するって言ってない」
「でも考えてるんだろ」
美咲は否定しなかった。
直の顔が険しくなる。
「子供もまれたんだぞ」
「そうね」
「これくらいで庭壊すなよ」
美咲はその言葉を聞いて、逆に静になった。
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