"父の葬儀の日_夫は愛人を車に乗せて去った" 第4話
駅から徒歩10分。
隣の取引価格を基にすると、7000万円から8500万円ほどの価値がある。
預と価証券は約3200万円。
父が質素に暮らして残したものだった。
浩司の会社の期借入と未払い。
田の把握している範囲で約6000万円。
数字が、恐ろしいほどかった。
由美はようやく理解した。
浩司がから急に、「親父さん、もう管理できないだろ」「売ったほうがいいんじゃない?」「由美が相続した、きいなんて持ってても仕方ない」と言い始めた理由。
介護を配していたのではない。
父がんだ、由美にを売らせるためだった。
その夜。
浩司が父のへ来た。
「まだここにいるの?」
「片づけがあるから」
「そろそろ自宅戻れよ」
「どうして?」
浩司はし言葉に詰まった。
「夫婦だろ」
昨、駅に妻を捨てた男が、今は夫婦という言葉を使う。
「会社、丈夫?」
由美が聞いた。
浩司の目がいた。
「何で急に」
「最ずっと苦しいって言ってたから」
「まあな」
「どのくらい?」
「おに言っても分からないよ」
由美はうなずいた。
「そう」
浩司はまだ、由美が何もらないとっている。
「親父さんのさ」
浩司が話題を変えた。
「売るならいほうがいい」
「まだ相続も終わってない」
「だから先に産へ相談しとくんだよ」
「誰が?」
「俺がやってもいい」
「どうして?」
「お、そういうの分からないだろ」
由美は夫の顔を見た。
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20、何度この言葉を聞いただろう。
おには分からない。
俺がやる。
任せろ。
その結果。
由美は仕事を辞め、計も会社も夫任せ。
いつのにか、自分1では何もできないだとい込んでいた。
「まだ売らない」
由美が言った。
浩司の顔が変わった。
「何で?」
「父がくなったばかりだから」
「で考えるなよ」
「そうかもね」
浩司は苛った。
「会社のこともあるんだよ」
初めて、からた。
由美は気づかないふりをした。
「会社?」
「いや。何でもない」
その瞬。
由美は確信した。
第6章 介護の3に見落としていたこと
父のに1になると、由美は浩司の言葉を過から拾い直した。
3、父が最初に倒れた。
浩司は病院へ来た。
術説にも同席し、医師の話を聞いた。
その頃は、由美も「やっぱり夫は頼りになる」とっていた。
しかし退院、父に介護が必になると、浩司の態度はしずつ変わった。
最初の半は、
「週末なら伝うよ」
と言っていた。
実際に来たのは2回。
そのは、
「会社が忙しい」
「俺がってもできることないだろ」
「ヘルパー頼めばいいじゃん」
と言うようになった。
父の介護度ががり、デイサービスや福祉用具の自己負担が増えた頃。
浩司は計費を18万円から14万円へ減らした。
「会社の売が落ちてる」
理由はそれだけだった。
費。
用品。
由美自の携帯代。
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父のへ通う交通費。
全部そこからした。
りないは、結婚の貯を1万円、2万円と崩した。
方。
浩司は会社の接待だと言って、に2、3回は夜帰宅。
タクシー代は会社持ち。
ゴルフも2回。
由美は何度か、
「本当に会社丈夫なの?」
と聞いた。
浩司は決まって、
「だから俺が必に付きいしてるんだろ」
とった。
配して聞いた妻が、仕事を理解しない妻に変えられた。
父は、その頃から浩司を警戒していたのかもしれない。
ある。
由美が父の通帳を理していると、浩司から話が来た。
『定期、いくら残ってる?』
「どうして?」
『介護施設入るならかかるだろ。把握しといたほうがいい』
由美は残を答えた。
約1700万円。
すると浩司は、
『ったよりあるな』
と言った。
そのは何ともわなかった。
別の。
浩司が父のへ珍しく来た。
父はまだ杖でい距なら歩けた。
浩司は仏の棚を見ながら、
「権利って、昔ののやつ?」
と聞いた。
父が、
「何でそんなこと聞く」
と返すと。
浩司は笑った。
「いや、最は登記識別報とか言うんでしょ。仕事で産の話がてさ」
父はそれ以答えなかった。
そのの帰り。
父が由美へ言った。
「浩司、会社うまくいってるのか」
「変みたい。でも社だから仕方ないよ」
「お、会社の借の保証になってないだろうな」
由美は笑った。
「なってないよ」
父は笑わなかった。
「絶対になるな」
「分かってるって」
由美は軽く答えた。
今えば。
父はもう何かをじていた。
父が最に入院する3ヶ。
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