"閉じ込められた臨月の妻" 第3話
「分かった」
「本当に」
匠はし迷ってから言った。
「俺、母さんに言っとこうか。張は来るなって」
加奈は止めた。
「そこまでしなくていいよ。赤ちゃんまれたら、嫌でも会うことになるでしょう。今からさらに揉めたくない」
匠はしばらく黙った。
「加奈、たまにしすぎるよね」
「そう?」
「そう」
加奈は笑って話を終わらせた。
その言葉を、数に何度もいすことになる。
匠が国して2目。
午10をし過ぎた頃、インターホンが鳴った。
モニターを見ると、隆と美智子がっていた。
連絡はなかった。
加奈はし迷ったが、玄関をけた。
「おはようございます」
美智子はきな腹を見ると、「ずいぶんきくなったわね」と言った。
「もう38週なので」
「匠がいないに何かあったら困るでしょう。私たちが様子を見に来たの」
珍しい言葉だった。
加奈は瞬、孫がまれることで関係が変わるのかもしれないとった。
期待は30分も持たなかった。
美智子はへ入ると、キッチンのを見た。
「ここ、し汚れてない?」
「昨拭いたんですけど」
「臨でも掃除くらいできるでしょう」
蔵庫をける。
「匠、普段こんなものべてるの?」
「今は私1なので簡単にしてます」
「だから駄目なのよ。男のはに帰ってちゃんとした事がないとへ気持ちが向くの」
加奈は黙った。
隆もリビングを見回し、
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「匠のシャツ、今もで洗ってるのか」
と聞いた。
「洗えるものはで。スーツはクリーニングです」
「最の若いは何でも注だな。昔の女は臨でももっと働いたものだ」
2は「世話をしに来た」と言いながら、何も伝わなかった。
加奈はそこで初めて、2が着を脱いでいないことに気づいた。
美智子は何度も計を見る。
隆も居する様子がない。
それなのにのを細かく見て回り、「ここが汚い」「匠は何をべている」と責める材料ばかり探している。
し嫌なじがした。
そのの加奈は、朝からし疲れていた。
夜に2度目が覚め、け方には腰のさで寝返りも打ちにくかった。朝はヨーグルトと果物だけで済ませ、昼にはし横になるつもりだった。
だから、公婆が来た点で本当なら断ってもよかった。
「今は体調があまり良くないので、また今度にしてください」
それだけ言えばよかった。
でも。
加奈は言えなかった。
美智子の嫌が悪くなる。
隆が「臨を言い訳にしている」と言う。
あとで匠へ連絡がく。
張先の夫が配する。
ので、そこまで瞬にして考えた。
自分がし無理をすれば、全員が面倒にならずに済む。
その癖が、いつのにかについていた。
美智子はリビングで座ると、加奈へお茶を頼んだ。
「麦茶でいいですか」
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「温かいものないの?」
「ありますよ」
「じゃあ、それ」
加奈は湯を沸かした。
腹が張り、キッチン台へ片をつく。
美智子は気づかなかった。
いや。
気づいても、何も言わなかった。
「匠、仕事忙しいでしょう」
「はい」
「あなた、ちゃんと支えてる?」
「できる範囲で」
「できる範囲じゃ困るのよ。男の仕事は庭が定してこそなんだから」
加奈はカップを置いた。
隆が聞を広げたまま言った。
「匠は将来もっとへける。庭のことでを引っ張られるのは困る」
その言葉に、加奈はしだけ笑った。
「匠は、自分のことは自分で決めますよ」
隆が聞をげる。
「もちろんだ。ただ、環境は族が作る」
「私も族です」
瞬。
空気が止まった。
美智子がカップを置いた。
「そういう言い方が、いつも引っかかるのよ」
「何がですか」
「私たちと張りってるみたい」
「張りってません」
「じゃあ、どうしていつも匠をこっちからすの?」
加奈は初めて、真正面から聞いた。
「お義母さん。匠が自分で決めたことを、どうして全部私のせいにするんですか」
美智子の顔が固まった。
それは、加奈が4ほとんど言わなかった言葉だった。
「私が結婚を制したわけじゃない。仕事もむ所も、匠が自分で選んでます」
「だから、その考え方を植え付けたのがあなたでしょう!」
「自分で考えることを?」
「屁理屈言わないで!」
隆がい声で止めた。
「美智子」
だが、妻を止めるためではなかった。
「今は話をしに来たんじゃない。やることだけ済ませるぞ」
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