"米寿の席で外された嫁" 第2話
帳だけで答えがるわけではないが、相談材料にはなるという。
子は通帳、確定申告の控え、の当番表を探した。の売から子名義の座へ振り込まれたは度もなく、達也から渡される活費は12万円だった。そのから費と費、義母の買い物まで支払っていた。
夕方、千鶴から話があった。「が変なのに、本当に来ないつもり?」
「から来なくていいと伺いました」
「言葉尻を取って。族なら、困っているくらい伝うでしょう」
子は、今まで族という言葉が使われるのは、仕事を頼まれるだけだったと気づいた。経営の相談では部者、利益を分けるは無の嫁、困っただけ族。が相の都で変わってきた。
その晩、子は茶封筒をけた。に入っていたのは遺言でも権利証でもない。義父が使っていた仕入れ帳のコピーが7枚と、いだった。
《子さん。の数字がわなくなった、あなたが疑われるかもしれない。この控えは、あなたがを触っていないことを示すために残す》
コピーには、達也が管理していたはずの《臨仕入れ》が毎記録されていた。3で計960万円。ところが、子はその材料を度も見たことがなかった。
翌、子は仕入れ帳のコピーを社労士ではなく税理士へ見せた。
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の紹介で会った税理士は、帳簿の部だけでは使途と断定できないと置きした。別倉庫への納品、設備修理、注費を材料費として処理している能性もある。
「まず、の現物と請求を照してください。疑うより、記録を分けることです」
子は自分にの帳簿を持ちす権限がないため、達也へ文で説を求めた。義父から預かったコピーがあり、引き継ぎをするなら《臨仕入れ》の扱いも確認したいと伝えた。
達也はすぐ話をかけてきた。「親父の古い帳面を勝に持っていたのか」
「お義父さんが私へ残しました」
「昔の処理だ。おには関係ない」
子は、その言葉を聞いて違を覚えた。法化するの過の処理なら、しい責任者にも関係するはずだった。にもかかわらず達也は、耶へらせることをく嫌がった。
へかなくなって5目、常連客の戸から話があった。毎頼んでいる茶席用の薯蕷饅について、今は注文を断られたという。耶は、のかかる特注品を減らし、凍できる商品へ絞る方針らしい。
子はの判断へをさなかった。ただ、戸から「あなた個に作ってほしい」と頼まれても断った。《松堂》の設備と材料で覚えた仕事を、退職直に客ごと持ちすことはしたくなかった。
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その代わり、子は民センターの菓子講座へ申し込んだ。教える側ではなく受講者として、別の職が作る餡やを学び直した。同じにいるうち、自分の方法だけが正しいとい込んでいたことにも気づいた。
方、ではさな混乱が続いていた。商品の入れ違い、予約の複、材料の発注漏れ。致命な事故ではなく、どれも子がやメモで吸収していた細かな仕事だった。耶は懸命に対応したが、達也と浩は「製造責任者なのだから」と彼女へ押しつけた。
1週、耶がで子を訪ねてきた。謝罪ではなく、確認したいことがあるという。鞄からしたのは、の法化に必な資産覧だった。
「この凍庫と包装、の物ではないんですか」
覧には、製造に欠かせない械が載っていなかった。子は義父が現で購入したと記憶していたが、領収を見たことはない。
耶はさらに、融関から届いた返済予定表を差しした。借入残は1780万円。達也が族へ説していた額より、1000万円くかった。
返済の摘欄には、《宮本浩 宅関連替》と記されていた。
浩夫婦は5、自宅を築していた。当、代の部は千鶴が援助したと聞いていたが、からがたとは誰も説していない。
耶自も、義母の預からの贈与だとっていた。
子と耶は、決めつけずに資料を理した。臨仕入れ960万円と借入残の差は致せず、すべてが浩の宅費とは限らない。
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