"7人の妊娠と密封された患者服" 第11話
「はい」
自然に返事をしたあと。
由美は瞬だけ名札を見た。
それから作業へ向かった。
昼休み。
スマートフォンを見ると、例のからメッセージが来ていた。
《来また会う?》
由美はすぐに返した。
《会おう》
続けて。
《今度は私が探す》
送信する。
以の由美なら。
相が決めるのを待ったかもしれない。
嫌われないように。
迷惑をかけないように。
何も選ばない方を選んだかもしれない。
今は。
さなことでも。
自分で決める。
仕事。
会う。
く所。
話すこと。
話さないこと。
つずつ。
自分へ戻していく。
夕方。
仕事を終えた由美は、で駅まで歩いた。
途。
ショーウィンドーに映った自分の姿が目に入る。
15より。
を取った。
顔にも疲れが残っている。
それでも。
由美はち止まらなかった。
が来る。
自分で切符を買い。
自分で乗る。
次の駅でりるか。
もっと先までくか。
それも。
自分で決められる。
条の判決がどうなるか。
社会がこの事件をいつまで覚えているか。
そんなことまで由美には決められない。
けれど。
の朝。
何に起きるか。
誰と会うか。
何をべるか。
どんな仕事を続けるか。
それは決められる。
由美はのドアがくと、歩へた。
15。
密ので奪われたものを。
誰かが返してくれるのを待つのではない。
これからは。
自分ので。
つずつ取り戻していく。
永久密封された患者は、真実を守った。
だが。
その先のまで守ってくれるわけではない。
だから由美は。
自分で歩くことを選んだ。
の扉が閉まる。
窓のでの景がき始める。
由美は座席に座らず、ドアのそばにったままを見ていた。
もう。
15の夜へ戻るためではない。
そこかられていくために。
自分で選んだ所へ向かうために。
完
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