"断っただけで「要注意世帯」" 第3話
週末に娘のへ泊まり、2に戻ると、封筒だけが残されてが消えていたという。
玄関は施錠されていた。
窓にも異常はない。
引きしも荒らされていない。
まるでのをよくる誰かが、必なものだけを抜き取ったようだった。
噂はすぐにマンションへ広がった。
数、集会で臨の自治会集会がかれた。健司は参加するつもりがなかったが、同じ建物内で侵入盗らしき事件が起きた以、凛とで暮らすとして無もできなかった。
方にった代は、いつもの緑のバインダーをいた。
「今、2以留守にされる世帯は、必ず予定表をしてください。それから予備鍵をまだ預けていないご庭には、防災ボックスへの登録を改めてお願いしたいといます」
健司はわず顔をげた。
「ちょっと待ってください」
たちの線が集まる。
「盗難が起きたから、もっと詳しく留守の予定をして、鍵まで自治会に預けるということですか?」
代は当然だという顔をした。
「何か異常があった、すぐ確認できるようにするためです」
「逆じゃないですか?」
健司は周囲を見た。
「今回、井さんのは施錠されていたんですよね。それなら、誰かが鍵を使って入った能性だってあるでしょう」
集会がざわついた。
何かが代を見る。
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代の表がわずかにくなった。
「防災ボックスは厳に管理されています。自治会と防災担当者しかけられません」
その、番ろからい声がんだ。
「それが信用できないって話だろ」
振り返ると、70歳くらいの男性が子へく座っていた。
106号の川修。
健司も名だけはっていた。
廊へ私物を置いたを写真に撮ったり、夜に騒ぐへ直接注したりするため、マンション内では「面倒な老」として名だった。特に代とは何度も衝突しているらしい。
「川さんは、またそうやってを煽るんですね」
代が睨むと、川はで笑った。
「になるような管理をしてるのはそっちだろ」
「防災ボックスは8、度も問題を起こしていません」
「本当に?」
川は元の袋から数枚の写真を取りした。
机のへ並べられたのは、夜のエントランス、集会、防災倉庫付を撮った写真だった。余には付と刻がき込まれている。
そのうちの1枚に、午1147分という刻で集会へ入っていく男性のろ姿が写っていた。
「先から夜にここへ入ってるがいる」
「勝に民を撮するのはやめてください!」
代の声がくなった。
「だったら防犯カメラを確認すればいいだろ」
「管理会社の許が必です」
「もう盗難が起きてるんだ。
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許を取ればいい」
川の言い方は乱暴だったが、内容には理あった。
結局、そのでは防犯映像を管理会社へ正式に確認してもらうことだけが決まり、予定表と予備鍵については結論がなかった。
集会が終わると、健司はエントランスへ向かう川を追った。
「川さん」
「何だ」
「どうして夜の写真なんて撮ってたんですか?」
川はち止まり、健司の顔を見た。
「おも俺を怪しいとってるのか?」
「しは」
健司が正直に答えると、川はにも笑った。
「それでいい。今のところ全員怪しいからな」
川が夜の集会を気にし始めたのは数かだった。以なら自治会役員が遅くまで残ることはほとんどなかったのに、最は午11を過ぎてもかりがついているがあるという。
「柿本さんじゃないんですか?」
「柿本のもある。でも違うもいる」
「誰です?」
「分からないから撮ってるんだ」
川は歩き始めたが、数歩んだところで振り返った。
「おのところ、留守の予定はしたか?」
「してません」
「なら、そのまますな」
声がしくなった。
「今なくなってる物な、全部、留守のに消えてる」
健司は首を傾げた。
「それは……留守だから盗まれるんじゃないですか?」
「違う」
川はポケットからさなノートをした。
「304号は旅に予定表をしてる。
井さんも娘のへ泊まるって自治会にしてる」
健司は黙った。
「つまり?」
「今のところ、狙われたは全部、自治会が正確な留守のをってたってことだ」
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