"3人の息子は、夫の隠し子だった" 第7話
「私は何もしていません。ただ話をしようとしただけです」
私は由を見ず、のに膝をついた。
「遅くなってごめんね。ママが来たよ」
は数秒、私の顔を確かめたあと、胸へび込んできた。細い体が激しく震えていた。私は何度も背を撫で、「もう丈夫」と繰り返した。
保護されたあと、は病院で診察を受けた。きなけがはなかったが、首に赤い痕があり、極度の恐怖で言葉がにくくなっていた。医師から説を受けた私は、診察の廊で壁にもたれ、声を殺して泣いた。
自分がもっとく斎藤をていれば。証拠を集めることより、の全を優先していれば。悔は尽きなかった。
けれど、は私の袖を引き、さな声で言った。
「ママ、来てくれた」
その言が、私をたせた。
翌、静子には厳な警告がされ、由についても連れりへの関与が調べられることになった。保育園は正式に謝罪し、今は私と指定した代理以にを引き渡さないと約束した。
しかし事件の直、由から田弁護士へ連絡が入った。
「総郎さんに全部押しつけられるに、話しておきたいことがあります」
由は、自分と3の息子に関する真実を話す代わりに、の全を守ってほしいと求めていた。
由との面会は、田弁護士の事務所でわれた。
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彼女は敷にいた頃の柔らかなワンピースではなく、黒いニットとなパンツを着ていた。化粧もく、目のには濃いがあった。
「ちゃんのことは、本当にごめんなさい」
「謝罪を聞くために来たのではありません」
私は由の向かいに座り、両を膝ので組んだ。鳴ればしは楽になったかもしれない。だが、今必なのはではなく事実だった。
由はかつて、斎藤と取引のあるイベント会社で受付の仕事をしていた。23歳のとき総郎とりい、関係を持った。総郎は妻とはえ切っている、いずれ婚すると約束したという。
最初に蓮をごもったとき、総郎はんだ。しかし静子は、結婚の女性が産んだ子では継者として体裁が悪いと言い、由を方の施設へ移した。産、蓮は親戚から預かった子という名目で斎藤へ入り、私が世話をすることになった。
私は当、結婚してまだ3かだった。総郎から「事のある親族の子だ。しばらく面倒を見てほしい」と頼まれ、疑わなかった。蒼太も陽斗も同じだった。私は妊娠も産もしていないのに、周囲には体調を崩して期入院した、養子縁組の続きが複雑だと説され、部との接触を減らされた。
「あなたは、私が3を育てている、どこにいたの」
「別のマンションです。
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会えるのは週に度だけでした。総郎さんは、正式に妻として迎えるための準備だと言っていました」
「その、庭教師として敷に入った」
由はうつむいた。
「子供たちのそばにいたかった。でも、あなたが母親として慕われるのが耐えられなかった。だからしずつ、あなたを軽く見るよう教えました」
の腕をつねったことも認めた。が私に甘えると腹がち、誰も見ていない所で脅したという。その告を聞いた瞬、私はテーブルを挟んで由の頬を打ちたい衝に襲われた。
「あなたも母親でしょう。自分の子供のそばにいたかったが、なぜ私の娘を傷つけられたの」
「あなたが持っているものが、全部憎かったから」
「私は何も持っていなかった。あなたの子を育てるためにも仕事も捨て、実の娘まで傷つけた。あなたが羨んだ妻の座は、ただの檻だったのよ」
由は声をげずに泣いた。けれど私は慰めなかった。
やがて彼女は、3の父親について話し始めた。蓮は総郎の子だった。しかし蒼太と陽斗については違う。総郎が由への関を失い始めた頃、由はイベント会社代の同僚と関係を持った。蒼太と陽斗は、その男性とのにまれた子供だった。
「総郎さんはりません。3とも自分の息子だと信じています」
「親子鑑定は?」
「静子さんが用した偽物です。検査したのは蓮だけ。残り2は、蓮の結果を基に名と付を変えました」
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