"家族席から外された弟" 第9話
私は警察への被害届提を現点では見送り、に違反したは改めて対応する条項を入れた。
完全に罰したわけではない。親戚のには、まで取るのかと私を責めるが残った。SNSで事をった域ののにも、兄弟喧嘩にしか見えないと言うがいた。
父は《よし》の創業記に、へ「創業者からのおらせ」を貼った。そこには、次男の章平が、献発と製造を担ったこと、会社が本の承諾なく経歴類を作ったこと、今は別々の事業として歩むことがかれていた。
兄の名を断罪する文章ではなかった。それでも父が公に私の仕事を認めたのは初めてだった。
貼りは、兄によってされた。父は貼り直さなかった。「度、見た、いる」と言った。
私はそれで分だとはわなかった。が枚ので戻るわけではない。しかし、父ができる範囲で選んだことまで否定したくなかった。
翌の、澪はへ学した。入学式の、私は病院厨の勤務を休み、朝から体育館の席に座った。壇で名を呼ばれた娘は、こちらを見てさく笑った。
《さな晩ごはん》は週百まで増えたが、私はそれ以の注文を断るもあった。共同厨のと員には限界があり、無理に広げれば品質か活が崩れる。
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創業相談員から常設舗を勧められたが、賃と設備投資を計算し、まだいと判断した。
は「断るのも経営」と言った。以の私は、頼まれた仕事を断れば自分の価値がなくなるとっていた。今は、続けられる量を示すことが相への責任だと考えられるようになった。
その頃、父の体調が再び悪化した。腎能がし、週に何度も通院が必になった。母は私へ、病院への送迎を頼んできた。
「雅はが変なの。あなたは午で仕事が終わるがあるでしょう」
と同じ割り振りだった。私は、回なら送迎できる、それ以は介護タクシーや通院支援を使い、費用は父母のと兄弟で相談すると答えた。
母は「親にまで契約みたいな話をするの」と泣いた。
「できることを具体に言っている。何でもするとは言わない」
母は話を切り、しばらく連絡してこなかった。その、域包括支援センターへ相談し、介護保険の送迎サービスと兄夫婦の当番を組みわせた。母が自分で仕組みを作れないわけではなかった。私がすべて引き受ける方が、かっただけだ。
、澪の吹奏楽部が県会へした。会は隣県で、《さな晩ごはん》の施設納品となった。以なら娘へ謝り、仕事を選んだだろう。今回はかから久美子とに相談し、納品数を減らし、代わりの配送員を配した。
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会、兄から連絡が来た。父が発し、母ではだという。私は病院へ話し、症状と受診方法を確認した。緊急性はなく、翌朝兄が連れてける状態だった。
「おまえはを持っているだろ。朝だけ来い」と兄は言った。
「は澪の会へく」
「部活と父親と、どっちが事なんだ」
「比べない。父さんは今夜危険な状態ではなく、兄さんもいる。私は澪の約束を守る」
兄は「者」と言って切った。胸は痛んだ。父に何かあれば悔するかもしれないという恐れは消えなかった。私は病院の夜相談先を母へ送り、朝になって父のががったと確認してからに乗った。
内でも分おきにスマートフォンを見た。境界を決めたからといって、配が消えたり、自信に満ちたりするわけではない。途駅で引き返そうとちがった、母から《雅が病院へ連れていきました。肺炎ではありません》と届いた。私は座り直し、初めて、兄にも自分の番を担わせることが族を見捨てる為ではないと実した。
澪たちの演奏は賞ではなかった。最の音がし揺れ、澪自も悔しそうだった。それでも私は、最初から最まで聴いた。
帰りのホームで、澪が言った。「おじいちゃんのところへかなくてよかったの?」
「かなかったことが正しかったかは、ずっと分からないかもしれない。
でも、来ると約束したから来た」
澪はしばらく線を見ていた。
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