"ソファの下のピンクのスマホ" 第4話
何もない。
奥まで探した。
ピンクのスマートフォンは消えていた。
雄が持ちったのだ。
私はちがり、何とも言えない虚しさに襲われた。
今、彼が私のへ来た本当の理由。
もしかすると事ではなく、私がどこまでっているか確かめるためだったのかもしれない。
リビングをようとした、ソファ横の板が目に入った。
枚だけ、僅かにが違う。
にも見たことがあるはずなのに、そのはなぜか妙に気になった。
しゃがんで指で押すと、し浮いた。
端へ爪をかけると、簡単に持ちがった。
には浅い収納スペースがあった。
そこに茶い封筒が置かれている。
私は迷った。
しかし封筒の表には何もかれていなかった。
からてきたのは、の振込控えだった。
最初の枚。
《振込先 野翔太》
30万円。
次。
50万円。
その次。
100万円。
付は3以から続いている。
私はへ座り込み、枚ずつ並べた。
総額は、およそ2000万円。
だが、もっと奇妙なのは別の資料だった。
優奈さん名義の座細のコピー。
そこには、同じ物から繰り返しが振り込まれていた。
《佐々健》
そして、そのくが入された当か翌に、ほぼ同額のが翔太へ送られている。
300万円入。
翌、翔太へ300万円。
500万円入。
そのの午、翔太へ500万円。
私は最の枚を見て、指が止まった。
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佐々から優奈さんへ。
そして優奈さんから翔太へ。
3で約2000万円。
倫相から受け取ったを、なぜ弟へ流す必があるのか。
その、封筒の番から名刺が滑り落ちた。
《アーバンステイ横浜株式会社》
代表取締役
《野翔太》
裏にはきで言だけかれていた。
《業資 残り1000万》
私は名刺を握ったまま、しばらくちがれなかった。
優奈さんの秘密は、倫だけではなかった。
そして2000万円は、まだ終点ではなかった。
そので弟が何を始めたのか。
佐々という男は、なぜそこまで巨額のを優奈さんへ渡しているのか。
何より。
この資料を隠していたのは、優奈さんなのか。
それとも――今ここからスマートフォンを持ちった、私の息子なのか。
翌朝、私は販の登記報サービスを使い、《アーバンステイ横浜株式会社》について調べた。
会社は3かに設されていた。
資本3000万円。
代表取締役、野翔太。
事業目には宿泊施設の運営、産管理、事業などが並んでいる。
本所を図で確認すると、横浜駅からしれた所にある5階建ての建物が表示された。
そのの午、私は実際に現へった。
入には、
《アーバンステイ横浜》
とかれている。
しく改装したばかりらしく、ロビーはるく、さいながらもきちんとしたビジネスホテルだった。
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あの翔太が。
仕事も続きせず、何かあれば姉夫婦ので事をしていた男が、突然3000万円の会社を作り、ホテルを経営している。
私はロビーのソファへ腰かけた。
優奈さんから翔太へ流れた約2000万円。
残り1000万円。
どこから来たのかはまだ分からない。
そして2000万円の元を辿れば佐々健へき着く。
本の線が見え始めていた。
だが、私は警察でも探偵でもない。
勝な像で誰かを犯罪者扱いするわけにはいかない。
そののうちに、から紹介された弁護士へ連絡した。
翌、私は事務所を訪ね、撮した資料とスマートフォンの写真を見せた。
弁護士は60歳の落ち着いた男性だった。
通り話を聞いたあと、最初に言った。
「さん。まず、これ以ご自で相のスマートフォンや私物を探らないでください」
私はし肩が狭くなった。
「やっぱりまずかったでしょうか」
「ご配なお気持ちは分かります。ただ、証拠の集め方に問題があると、々話が複雑になります。今お持ちのものはがかりとして保管し、今は息子さんご本が弁護士へ依頼して、正規の方法で確認していくべきです」
そして弁護士は、送記録を見た。
「これだけでは犯罪とは断定できません。佐々さんが自分の財産を優奈さんへ贈与し、それを優奈さんが弟へ渡しただけなら、税務の問題は別として、それ自体が直ちに犯罪というわけではない」
「では、何もできないんですか?」
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