"退職したら、双子を任された" 第11話
私はすぐ「気にしていない」とは言わなかった。
「嫌だったし、今も忘れてはいない。でも、今の言葉は受け取ります」
解は過を消すことではなかった。次に同じ状況が来た、違う頼み方と断り方ができることだった。
目、私は青葉町の契約を終えると決めた。族に呼び戻されたからではない。移図館の仕組みがい、若い千尋がになって運営できるようになったからだ。
退職のまいについて、私は隆と話しった。元のへ戻るが、事と活費を分け、のうちかは各の図館ボランティアへ参加する。隆が嫌なら、くに別の部を借りる案もした。
夫は最初、「夫婦なのに条件ばかり」と満を言った。
「条件を言わなかった結果、あなたは私のを息子へ渡し、私の名で署名した。今度は言葉にして決めたい」
隆は週考え、事分担と活費の表を作った。私の希望を全部理解したわけではない。ただ、理解するまで私を止めるのではなく、分からないままでも選択を尊することを覚え始めた。
帰宅の、智也夫婦と双子が駅へ迎えに来た。陸と葵は歳になり、翌には学へ入る。
「おばあちゃん、今度は毎いるの?」
葵に聞かれ、私は笑った。
「毎はいるかもしれない。でも、毎あなたたちを預かるというじゃないよ」
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子どもたちはよく分からない顔をした。智也は説をした。
「おばあちゃんには、おばあちゃんの予定があるんだ」
その言葉を息子のから聞くまで、かかった。
へ戻ると、退職祝いのに置かれたの鍵が、机の引きしに残っていた。私は耶へ返そうとしたが、彼女は首を振った。
「今度は、緊急に入ってもらうための鍵です。使うは先に連絡します。持ちたくなければ返してください」
私は考え、鍵を受け取った。役割まで緒に渡された鍵ではない。使うかどうかを、その都度選べる鍵だった。
隆は自分で夕を作り、私は噌汁だけをした。卓には智也夫婦から届いた入学準備の写真が置かれていた。
ランドセルのも、学童を利用する曜も、族で話しって決めたという。祖父母の予定表には、度だけ《迎えを頼む能性あり》とかれ、横に《事確認》と赤字があった。
私はその写真を見て、胸のの固いものがしほどけるのをじた。
へかなければ、族はもっと楽だったかもしれない。保育料も減り、隆も料理を覚えずに済み、智也も仕事を休まなかっただろう。
その楽さは、私ので支払われる予定だった。
私は族を困らせるためにていったのではない。誰かのを当然の支払いにしない族へ変わるため、自分の予定を守った。
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翌朝、私は民図館の読み聞かせボランティアへ向かった。報酬はないが、と回数を自分で選び、都が悪いは断れる。
玄関で隆が尋ねた。
「昼はにいるか?」
「友達とべてくる」
「じゃあ、俺は農園の仲と蕎麦にする」
私たちは互いの予定を変えようとしなかった。
の鍵は鞄の内ポケットに入っていた。孫のへ自由に入るためではなく、必なに頼まれ、私がけるだけ使うために。
退職とは、誰かのために空になることではなかった。
働いたにも、私のには持ち主がいる。
族に差しすも、働くも、休むも、選んで初めて私のになる。頼まれて応じるがあってもいい。断ってれるがあってもいい。そのたびにの量を測られる必はないのだ。
そのことを族が理解するまで回りをしたが、私はもう、自分の予定表の空を誰にも勝に埋めさせなかった。
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