"孫の一言で取り戻した通帳" 第2話
にはの初めのが吹いていた。
所の信用庫まで、歩いて15分ほど。
はし痛んだ。
それでも私は、途で度もち止まらなかった。
私は40、図館で働いていた。
貸冊数、購入予算、延滞記録、蔵点検。仕事では数字や記録を自分の目で確認し、帳尻がわなければ何度でも調べ直した。
1冊の本の所が分からないだけでも放置しなかった。
それなのに、自分の老を支えるについては、18かもの、記録を度も確認していなかった。
族だから。
助けてもらっているから。
そんな曖昧な理由で。
信用庫の自ドアがくと、の残る涼しい空気が体を包んだ。
平の午で、待席には数の齢者しかいなかった。
私はATMへは向かわなかった。
発券から番号札を取り、窓の子へ座った。
「112番でお待ちのお客様」
呼ばれてちがる。
窓にいた女性職員は、以から顔をっているだった。
「様、お久しぶりですね。お体の方はいかがですか?」
「おかげさまで。だいぶ歩けるようになったわ」
私は緑のケースから通帳を取りした。
「ずっと記帳していなかったの。お願いできるかしら」
「もちろんです」
職員は通帳を械へ入れた。
ジジジジ、と数字が印字されていく。
度止まり、ページが送られる。
また印字音が始まる。
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私は窓の子に座り直し、膝ので両をねた。
っていたよりい。
18か。
2かに度、が振り込まれる。
そのに4万円ずつ引きされているだけなら、記録は単純なはずだった。
それなのに、なぜ恵理はあんな顔をしたのだろう。
どうして通帳を私が持ってくことを、あれほど止めたのだろう。
やがて印字音が止まった。
女性職員が通帳を取りす。
そしてほんの瞬だけ、かれたページへ線を落とした。
「様、お待たせいたしました」
私は通帳を受け取った。
最初のページをく。
そこにはの振込記録があり、その数に4万円の引きしがあった。
最初の頃は約束通りだった。
ところが数かから変わっていた。
4万円。
5万円。
6万円。
7万円。
そして8万円。
あるには10万円がろされている。
私はゆっくりページをめくった。
増え方が規則だった。
毎いわけではない。
4万円だけのもあれば、その翌には9万円になっている。
そしての振込には、ほぼ決まってそののうちか翌朝に現がいていた。
これは違いではない。
必なだけし余分にろした、という程度でもない。
習慣になっている。
私はので計算した。
約束の額を超えて引きされた分だけでも、1でかなりの額になる。
何の相談もなかった。
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度も。
「様?」
職員が配そうに声をかけた。
「丈夫ですか?」
「ええ」
私は答えた。
自分でも驚くほど普通の声だった。
「し驚いただけ」
そして最のページをいた。
そこで、指が止まった。
今の付。
が振り込まれたばかりの朝。
そのに、
《ATM 80,000》
と印字されていた。
私が卓で莉央の言葉を聞くより。
恵理のバッグから通帳を取り戻すよりも。
すでに8万円が引きされていた。
私は計を見た。
恵理は毎朝5半頃に起きる。
幸の弁当を作り、6半頃にゴミをしにく。
所のコンビニまでは徒歩3分だった。
そこでキャッシュカードだけを使えば、通帳をバッグへ入れたままでも現はろせる。
私はもう度、今の8万円を見た。
するとりより先に、恥ずかしさが込みげてきた。
私は何をしていたのだろう。
40、の記録を扱ってきた。
1冊の本でも所を確認してきた。
それなのに、自分のおだけは「族だから」という理由で、確認することすらやめていた。
私は通帳を閉じなかった。
窓へ戻った。
「すみません」
「はい」
「この座のキャッシュカードを、今すぐ使えないようにできますか?」
職員の表が変わった。
「カードを紛失されたのでしょうか」
「所は分かっています」
私は答えた。
「でも、これ以使われないようにしたいの」
その言葉だけで、職員は何かを察したようだった。
「承しました。ご本確認をさせていただきますね」
私は頷いた。
その15分。
恵理の財布に入っているはずのキャッシュカードは、ただのプラスチックになった。
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