"金メダル会見で、私は母の嘘を暴いた" 第6話
あるテレビ番組の事取材で、ディレクターが尋ねた。
「お母様は、事故の都さんをどのように支えたんでしょうか?」
織は瞬も迷わなかった。
「最初は娘も荒れました。『もうきていてもがない』って泣くもあって……」
私は横から織を見た。
そんな私を見たことがあるはずがない。
なぜなら退院にいなくなったからだ。
「でも私は、あなたにはまだできることがあるって毎言い続けました。子でもは終わらないって」
聞いているスタッフの目が潤んでいた。
私は笑顔を作った。
「素敵なお母様ですね」
スタッフに言われ、私は答えた。
「そうですね。とても印象に残る母です」
嘘は言っていない。
別の、織がCMの話を持ってきた。
「都、スポーツ用品メーカーから相談があるの」
「どんな?」
「親子でてほしいんだって」
「私じゃなくて?」
「親子の絆をテーマにしたいらしいの。ほら、私たちみたいな関係って聴者もするでしょう?」
私は胸の内で乾いた笑いがた。
織はすでに「育てた母」というを自分のものにしていた。
契約条件を見ると、私の演料とは別に、織にも相当額が支払われる内容になっていた。
私はすぐには断らなかった。
「考えておく」
「めに決めた方がいいわよ。パラリンピックでメダル取ったら、もっときい契約にできるかもしれないし」
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「お母さん、私がメダル取るとう?」
「もちろんよ。私の娘だもの」
その言葉を聞いたとき、初めてい吐き気を覚えた。
私の娘。
9捨てた娘。
事故の原因を自分で作ったかもしれない娘。
それでも、世から称賛されるようになれば「私の娘」になる。
その夜、祖母が私の部へ来た。
「都、本当に丈夫?」
「何が?」
「無理してるでしょう」
私はし黙った。
祖母のでは誤魔化せなかった。
「正直、気持ち悪いよ」
「だったら、もう会わなくても……」
「でもね」
私は窓のを見た。
「今までは、お母さんに捨てられた理由が分からなくて、ずっと自分が悪かったのかなってってた」
祖母が首を振った。
「そんなわけない」
「今は違うって分かる。私が悪かったんじゃない」
その事実だけで、私は以より楽になっていた。
織の嘘を聞くたびに傷つく。
それでも、昔のように「どうしてお母さんは私をしてくれなかったんだろう」とはわない。
せないだったのだ。
それは私の価値とは関係ない。
練習では、さらに記録が伸びていた。
瑞穂さんは織のことにはほとんど触れず、トラックへ入ると競技だけを見た。
「スタートで肩ががってる」
「昨よりいいとった」
「昨よりいいことと、世界で勝てることは別」
「厳しいなあ」
「あなたがメダルしか見てないからでしょう」
「その先にジャイアンツの優勝があるから」
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瑞穂さんは久しぶりに笑った。
「その話、まだ本気だったの?」
「むしろより本気」
母が戻ってきても、私のは変わらなかった。
私は都。
野球が好きで、負けず嫌いで、子陸の選。
織の娘であることは、私を説する部分でしかない。
会がづいたある、警察から連絡が入った。
政が見つかった。
そして、事故当について話を聞くことになったという。
私は話を切ったあと、しばらくけなかった。
9止まっていた計が、ようやくき始めた気がした。
政は最初、何もらないと主張した。
事故当、織と交際していたことは認めたが、転落したには部へっていないと言い張ったという。しかし古い携帯話の契約記録や当のへの聞き取りをめると、その説にはいくつもの矛盾が見つかった。
さらに、織が受け取った保険の部が、事故からもなく政の座へ移されていた。
私はその説を聞き、胃の奥がたくなった。
その頃には、私自の記憶もしずつ戻っていた。
事故のは学が午授業だった。
母は珍しく嫌だった。
「ジャイアンツのカード、欲しい?」
そう聞かれた。
欲しいと答えると、母はベランダへ私を連れした。
政もいた。
当の私は、母のりいのおじさんだとっていた。
「ここへ乗ってみて」
ベランダの端に、さな収納箱が置かれていた。
私は嫌だと言った。
母は笑った。
「ちょっとだけよ。
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