"8か月前に姉を亡くした俺――スーパーで鬼課長が双子の名前を呼んだ" 第4話
誕の4
川課が帰った夜、俺は赤いノートを卓の端へ置き、庭裁判所へ提する報告をいた。未成見に選任されてから6か。双子の活状況、学、医療費、預の管理を項目ごとに記入する必がある。
〈現の監護状況〉という欄をにすると、8かの話をいした。
あの、俺は姉夫婦ので真奈と杏奈を預かっていた。の6歳の誕まで、あと4。裕子と孝介さんはプレゼントを買いにかけ、夕方には戻る予定だった。
ところが、午4過ぎに警察から連絡が入った。の乗ったタクシーが事故に巻き込まれ、病院へ運ばれたという。俺が着いたには、もう姉の声を聞くことはできなかった。
葬儀の、孝介さん側の親族は、双子を誰が引き取るか話しった。子どもが3いる、共働きで余裕がない、が狭い。理由はどれも理解できたが、真奈と杏奈のいる隣まで聞こえる声で「施設しかない」と繰り返すのは耐えられなかった。
「俺が育てます」
にした、具体な方法まで考えていたわけではない。それでも、決だけは変わらなかった。
まず児童相談所と学に相談し、親族の同を得て、俺のむ2LDKでに預かることになった。双子の所を管轄する庭裁判所へ未成見選任を申してると、仕事、収入、居、育児の協力者、姉夫婦が残した財産の管理方法まで確認された。
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調査官との面談では、きれいな理だけではりなかった。発したに誰が迎えにくのか。張を断れるのか。の預を俺の活費と混ぜずに管理できるのか。俺は会社の育児支援制度を調べ、同期の本と学童、病児保育の連絡先まで理して提した。
約2か、俺は正式に未成見へ選任された。双子の姓は佐伯のまま。俺は父親になったわけではないが、の活と財産を守る責任を負った。
その2かのに、双子は6歳になった。誕当、俺はさなケーキを買ったが、ともろうそくを吹き消せなかった。真奈は「パパとママが帰ってきてからにする」と言い、杏奈は箱のへ戻したプレートを何も蔵庫に残した。俺は何と答えればいいか分からず、ただと同じ部で夜をかした。
見に選ばれたからといって、急に族としての正解が分かったわけではない。朝を焦がし、学からの提物を忘れ、の違う靴を履かせたこともある。それでも失敗を隠さず、学や本へ助けを求めることだけは覚えた。
法営業では、に数回の張と夜の接待が避けられなかった。そこで、午6までに退勤できるカスタマーサポート部への異を願いた。営業の仕事には未練があったが、を学童へ迎えにけない働き方を続ける選択肢はなかった。
異先の課が、姉の親友だったことなどるはずもない。川課に厳しく指導されるたび、向いていない部署へ来たのではないかと悩んだ。それでも午6に退勤し、週に2回は双子とスーパーへ寄る活を、ようやくえ始めていた。
報告を保したところで、会社用のスマートフォンが振した。
送信者は、品質管理。件名は〈顧客対応に関する緊急確認〉だった。
本文には、俺が担当したという通話に対し、正式な苦が入ったとかれている。添付された音声ファイルを再すると、俺の声が流れた。
「これ以は対応できません。同じ説を繰り返すことになります」
の会話はなく、そこで音声は切れた。
再は、わずか38秒だった。
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