"日本一情の深い父の裏の顔" 第9話
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完結第22話
側溝の底のGPS
六年前に娘を事故で亡くし、近所から「不注意な母親」と後ろ指を指されながら暮らしてきた私。ある朝、向かいの名士宅との境界にある側溝の泥から、泥まみれの「娘の見守りGPS」を掘り出した。壊れた端末のログを開くと、六年間、豪雨の深夜になるたび、向かいの家のWi-Fiと通信を繰り返していた。問い詰めた夫が無言で開けた物置には、壁一面に貼られた隣家の行動記録と、五年間密かに改造されていた配管図面があった。ミステリー|因果応報|裡切られた|真相3.3万字5 0 -
完結第13話
八百万円の泥棒とされた妹、九年目の審判
九年前に八百万円を持ち逃げして失踪したとされる妹。その金庫が、元婚約者の実家の庭、厚さ二十センチのコンクリート直下から未開封のまま掘り出された。 「腹いせに捨てたのよ」と喚く元義母だが、金庫の底にあった妹の携帯には、未送信の悲痛な下書きが残されていた。 泥棒の家族として親を失い、蔑まれて生きてきた姉・綾乃は、完璧に塗り固められた「被害者一家」の嘘と対峙することを決意する。真実|裡の顔|行方不明|金銭問題|修羅場2.0万字5 0 -
完結第21話
十年前に死んでいた夫
病に倒れた夫を十三年間看取り、質素な火葬を終えた私は、医療記録の精算のため大久保総合病院の窓口へ向かった。だが職員から告げられたのは、データベースに夫の名はなく、提示した診察券は十年前に死亡した二十代の別人の番号だという宣告だった。半乱心で戻ったアパートを捜索するも、夫名義の保険証も免許証も通帳すら一枚も見当たらない。十三年間私の隣で息をしていた男の痕跡が、この世のどこにも存在しない現実に立ち尽くした。ミステリー|夫婦|介護|修羅場3.1万字5 73 -
完結第12話
左足だけの靴箱
隣室の吉岡さんが部屋で亡くなった。付き合いのなかった老人の遺品整理に立ち会った彩香は、業者から「故人の遺言」として段ボール箱を手渡される。中に入っていたのは、彩香が過去5年間に自宅の玄関から消えたはずの「左足の靴」12足。そして、それと対になる新品の右足の靴。靴底をめくると、そこには夫が「深夜残業」と偽っていた日付のタクシー領収書が隠されていた。妻が知ることになる、5年前の事故と夫の病的な贖罪の真相とは。ミステリー|夫婦1.8万字5 0 -
完結第19話
全員が揃えた同じ嘘
小学五年の秋、担任の女性教諭が突然退職し、学校は精神の病気だと説明した。だがその日の放課後、私を含めたクラス二十三人の児童は、それぞれの家庭で「先生は午後三時に帰りました」と全く同じ嘘を親に答えた。口裏を合わせた覚えはない。半年後、唯一何も言わずに転校していった無口な少女が、私の机の引き出しに一枚のメモを残した。そこには『先生は三時のとき、まだ地下室にいました』と記されていた。ミステリー|裡の顔|真相|行方不明2.8万字5 0 -
完結第11話
亡き義母の口座を洗う女
3年前に7年間の壮絶な介護の末に他界し、この手で骨壺に納めたはずの義母。だが解約し忘れていた古い通帳を繰り越すと、死後も毎月「生前給与」が振り込まれ、毎週水曜の深夜に即座に引き出されていた。深夜のコンビニで張り込んだ私が見たのは、義母の服を着て義母と全く同じ体の癖を持つ見知らぬ女。死者は生きているのか。真実を追う私は、隣で眠る夫が隠していた、狂気と冷酷に満ちた「生前名義ビジネス」の底なし沼へと引きずり込まれていく。ミステリー|嫁姑|夫婦1.6万字5 0