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"レジ打ちの妻は恥ずかしい" 第12話

『うちの息子が折角、の嫁として迎え入れてやろうとしているのに、スーパーのレジ打ちなんて汚い仕事を辞めないと言い張って、私に恥をかかせたのよ! あんな底辺の女をうちの息子の嫁にするなんて、親戚同に対する侮辱ですわ! どうしても仕事を続けたいというなら、持参として百万円包みなさい! それくらいの切れを持たせるのが、娘を教育できなかった親としての最限の責任でしょう!?』

母は最初、何が起きているのか分からず、ただ震えながら「申し訳ありません」「娘が何か失礼を」と何度もげたという。 だが、悦子の罵倒は止まらなかった。 玄関に飾ってあった族写真を指差し、『こんな普請ので育ったから、あんな卑しい娘に育つのよ』『スーパーの銭数えがお似いの貧相な血筋ね』と、両親がきてきたのすべてをで踏みにじった。

母は、申し訳なさとショックで顔を真っ青にし、胸を押さえてそのに崩れ落ちた。 呼吸を乱し、唇をにして倒れ込んだ母を見て、悦子は『げさに倒れたふりなんてして、みっともない!』と吐き捨て、そのまま待たせていたタクシーに乗って京へと逃げ帰ったのだという。

「千……すまない……」

父は涙でぐしゃぐしゃになった顔を覆い、しゃくりげた。

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「お父さんが……もっとちゃんとした仕事をして、持ちのまれてやれなかったから……おに、そんな悔しいいをさせたんだな……。相のお母さんの言う通り、うちみたいなじゃ、あの派なさんのとは釣りわなかったんだ……」

「お父さん、やめて!」

私は父の震える肩を抱きしめた。 喉の奥から、いものがせりがってきた。

「お父さんもお母さんも、何も悪くない。何つ恥じることなんてない! お父さんが、真面目に汗流して働いて私を育ててくれたこと、私、度だって恥ずかしいとったことないよ! の尊厳を踏みにじって、平気でを傷つけるようなの方が、何千倍も、何万倍も卑しいのよ!」

父のフリースに顔を埋めながら、私ので、たく研ぎ澄まされた刃が完全に形作られていた。

絶対に許さない。 私の仕事を侮辱し、私の両親のをあざ笑い、母の命を危険に晒した。 そのツケを、あの円の狂いもなく、すべて支払わせてやる。

翌朝、私は病のベッドで目を覚ました母のを握った。 酸素マスクはれていたが、母の顔はのようにく、首には点滴の針が痛々しく刺さっていた。

「千……迷惑かけて、ごめんね……」

消え入るような声で謝る母に、私は優しく微笑み、首を横に振った。

「お母さん、もう何も配しなくていいからね。

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体のことだけ考えて。……私、あのとは結婚しないから」

母の瞳が微かに揺れ、そして、堵したように涙が頬を伝った。

「……千が、しいいをしないなら……それでいいのよ……」

母の額をそっと撫でた、私は病て、病院の庭のベンチに座った。 えとしたれの空の、スマートフォンを取りし、画面をく。 着信が、翔平から件、悦子から件残されていた。

私は着信履歴を無し、通話帳からある物の番号を探した。

。 翔平のき父親の兄であり、元でを務め、現域の教育委員をしている親族の老だった。 結婚の挨拶の際、度だけお会いしたことがある。穏やかだが本筋の通った厳格な物で、見栄を張りがちな悦子や翔平も、この伯父のると決してがらなかった。

私は呼吸をつし、発信ボタンを押した。

「もしもし、突然のお話、変申し訳ありません。翔平さんの婚約者の、佐伯千と申します」

受話器の向こうから、落ち着いた老紳士の声が返ってきた。

「千さんかね。どうしたんだい、改まって」

「宗様。折り入って、ご相談したいな儀がございます。……来の結婚式に関わることです。躾なお願いとはじますが、今週の、翔平さんとお義母様を交えた席に、親族の代表として同席していただけないでしょうか」

様は、私の声のただならぬ徹さを察したようだった。

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