みかん小説
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"結婚翌朝の平手打ちと専務剥奪" 第13話

私は静かに礼を返した。

そして、につけていたエプロンをゆっくりとし、丁寧に折りたたんで畳のに置いた。

私は別れを告げる。

「私の話はこれで終わりです」

私がきびすを返した瞬志が弾かれたように顔をげた。

「ま、待ってくれ美咲! 頼む、かないでくれ!」

彼は畳のうようにして、私の元にすがりつこうとした。

しかし私はろへがり、そのたく避けた。

その歩が、彼との永の決別をしていた。

私は志を見ろして言った。

志さん。結婚活は始まった翌朝に終わりました」

私は静に告げる。

婚届は郵送いたします」

志の絶叫がに響き渡る。

「美咲ーっ!」

義母のかよも、声をげて泣きわめいている。

「いやよ! これから私、どうやってきていけばいいのよ!」

その見苦しい号や泣き声を背に、私はの襖をけた。

の爽やかなが、廊から吹き込んでくる。

もう度と、このえ切った卓に戻ることはない。

の襖を閉めた瞬、背で響いていた号や泣き声が、まるで別の世界の来事のようにじられた。

が、老舗料亭のい廊を吹き抜けていく。

頬の痛みはまだ残っていたが、私のはこれまでにないほど澄み切っていた。

私は昨夜、志と緒に過ごした階の寝へと向かった。

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の隅には、まだ荷解きすら終わっていない私のスーツケースが置かれたままだ。

結婚式の、疲れた体を休めるもなく、義母からの朝の準備を命じられたため、荷物を理するもなかったのだ。

今となっては、それが幸いだった。

私はクローゼットから数着のを取りし、際よくスーツケースに詰め込み始めた。

結婚指輪はすでにし、鏡台のに置いてある。

こので過ごしたは、わずか晩と数

私が持ち帰るべきものは、自分自の尊厳と、管理栄養士としての誇りだけだった。

ドタバタと階段を駆けがる乱暴な音が聞こえた。

バンッと乱暴に寝の扉がけられる。

息を切らし、ネクタイを緩めた志が、血った目で部び込んできた。

彼は私のスーツケースを見ると、顔を真っ赤にしてびついてきた。

「何をしている! 荷造りなんてやめろ!」

私は志のを振り払う。

してください。荷物がまとまったらすぐにていきます」

私は淡々と答え、スーツケースの持ちを握り直した。

志が鳴る。

「ふざけるな! 昨結婚式を挙げたばかりなんだぞ!」

志は必に説得しようとする。

「親戚がまだの階にいるんだ。婦が翌朝に荷物をまとめてていくなんて……俺の顔にを塗る気か!」

志のからしたのは、やはり世体と自分の顔のことだった。

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自分がどれほど私のを傷つけたか、義父の命を危険にさらしたか。

そのさに気づいたかのように泣き崩れていたでの姿は、もうどこにもない。

に追い込まれた彼は、ただ自分が親族からどう見られるかという体裁を守ることだけでがいっぱいなのだ。

私はスーツケースのファスナーを静かに引きながら答えた。

「あなたの顔にを塗ったのは、あなた自です」

私は志を見据える。

「親族の皆様ので、理由も聞かずに妻を平打ちにした。その事実をどうやってのせいにするつもりですか?」

志はたじろぐ。

「そ、それは俺が違っていたと言っただろう! 謝ったじゃないか!」

志は私の腕を掴もうとしたが、私はそれをすっと避けた。

私は問い詰める。

「謝ればなかったことになるのですか?」

私は静に指摘する。

志さん、あなたは私を叩いたしも迷いませんでした」

私の目は志のを見透かす。

「それはあなたがでずっと、嫁は自分の所物だ、逆らうなら力で押さえつければいいとっていたからです」

を突かれたのか、志は息を呑んでずさった。

しかしすぐにまた顔を歪め、今度は違う方法で私を引き止めようとし始めた。

「美咲、落ち着いて考えろ。俺と別れておに何のメリットがある?」

志は急に見すような笑いを浮かべた。

「おはただの管理栄養士だ。

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