"「会計は嫁」の還暦祝いと18万6740円" 第1話
会計はいつものように嫁ね。
舅の言葉に、親族同がどっと笑った。
今は舅のしのぶの還暦祝いの席だ。
集まった親族は総勢18。
テーブルには18800円の豪華な懐料理が並んでいる。
さらには追加で注文されたきな祝い鯛が、央に鎮座していた。
夫の浩司まで、私の顔を見てヘラヘラと笑った。
「エミ、よろしく」
私は鳴りもしないし、ちがりもしない。
ただ静かに空いた皿をげに来た員へ、声で伝えた。
「私の1分だけ、別会計にしていただけますか?」
そして2。
事が終わり、員が2枚の伝票を持って部へ戻ってくる。
私には、自分の懐料理とウーロン茶だけの、9460円の伝票が渡された。
そして予約名義である幹事席に座る夫のには、もう1枚の伝票が置かれた。
「田様、こちら残り17名様分のお会計でございます。計18万6740円になります」
伝票を見た夫の、箸を持つがぴたりと止まった。
なぜこんなことになったのか。
私の財布がいつのにか、田の共財産として扱われるようになった理由。
それは5に、私が示した些細な善から始まった。
夫の浩司と結婚して12になる。
私は医薬品卸ろし会社で、経理主任として働いている。
夫は宅設備会社で営業をしていた。
経理という仕事柄、私は自然なおの流れには敏なつもりだった。
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しかし内のこととなると、判断が甘くなっていたのだ。
田は何かにつけて、親族で集まるだった。
正、お盆、誕、法事のあと。
甥や姪の入学祝いから、誰かの昇祝いまで。
せっかくだから皆で。
それがこのの定番の言葉だ。
結婚した当初、私はそれほど嫌ではなかった。
族の仲が良いのは、素らしいことだとっていたからだ。
決定な違いは、5の舅の誕だった。
族6での事会で、お会計は約4万円だった。
私は自分から、クレジットカードをした。
「今は私たち夫婦がします」
夫は横からを挟んだ。
「半分すよ」
私は笑って断った。
「誕だし、今はいいよ」
その私は、純粋に舅を祝いたかっただけなのだ。
しかしそれが全ての始まりだった。
翌の事会は、親族が8に増えていた。
事の、夫は私に向かってをわせた。
「今回だけ、エミのカードでお願い。来返すから」
私は頷いて応じた。
「分かったわ」
会計は約7万円になった。
しかし翌になっても、夫からの返はなかった。
私が夫の顔を見て尋ねた。
「このの事代だけど」
夫は気まずそうに線をそらした。
「今ちょっと厳しい。次のボーナスで返すよ」
結局その約束も果たされることなく、耶無耶に流れた。
次は義妹の子の入学祝いだった。
参加数は10に増えていた。
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席に着くなり、舅は私を見て当然のように言った。
「エミさん、お願いね」
私はわず目を丸くした。
「ええ?」
私が驚いていると、夫が元で声で囁いた。
「で俺と精算するから、ここは頼む」
その言葉を信じた私がバカだった。
当然のように、精算など1度もされることはなかった。
4万円、7万円、そして10万円以。
負担する額が膨れがるにつれて、田の態度は反比例するように横柄になっていった。
謝の言葉すらなくなり、ただ私の財布だけがかれる。
極めつけは今のお盆だった。
集まった親族は12。
事が終わり、員が伝票を持って部に入ってきた。
誰が払うのか。
瞬の沈黙すら、そこにはなかった。
舅は員を見るなり、顎で私をしゃくった。
「嫁に渡して」
員が戸惑いながら、私のに伝票を置く。
親族の誰1として、驚く様子はない。
夫に至っては、当たりのように私を見た。
「よろしく」
その私は、ようやくはっきりと気づいた。
もう誰も、誰が払うとすら聞かないのだ。
田の事会は、私が払うのが提の事になっている。
そのの夜。
帰宅した私は、夫をリビングのソファに座らせた。
私は夫の目をまっすぐに見つめた。
「これ、いつまで私が払うの?」
私が尋ねると、夫は面倒くさそうにネクタイを緩めた。
「そんな頻繁じゃないだろう」
私はあきれ果てて言葉を返した。
「今、もう3回目だよ」
夫はため息をつき、私を諭すような調になった。
「親孝だとえばいいじゃん。
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