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"「会計は嫁」の還暦祝いと18万6740円" 第5話

悪いのは嘘をついた夫だ。

だがその嘘を放置してしまった私にも、責任はある。

昼休み。

の休憩でお茶をんでいると、スマートフォンが振した。

画面には義妹、苗の文字。

の今で、親族の誰かから連絡が来ることは予していた。

文句か、それとも探りか。

私はさく呼吸をして、話にた。

「もしもし」

話越しの苗ちゃんの声は、ひどく慮がちだった。

「エミさん、今丈夫?」

のレストランでの彼女は、底驚いていた。

私は柔らかく応じた。

丈夫だよ。昼休みだから」

苗ちゃんは謝罪をにした。

「あのさ、昨ごめんね」

苗ちゃんの謝罪に、私はしだけ拍子抜けした。

義母の美代子のように、なぜ払わなかったのかと責められる覚悟をしていたからだ。

私は彼女をさせるように言った。

苗ちゃんが謝ることじゃないよ。幹事は浩司だったんだから」

苗ちゃんはためらうように言葉を切った。

「ううん。そういうことじゃなくて」

そして、気に言った。

「私、お兄ちゃんから、エミさんが族の事会はしてくれるって聞いてたの」

私は持っていたコップをテーブルに置いた。

苗ちゃんは続ける。

「エミさんが稼いでるから、お祝いごとは夫婦でしてくれるんだって。だからそういうものだとってた」

ああ、なるほど。

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点と点が繋がった。

苗ちゃんはし声を潜めた。

「お兄ちゃん、親戚のでも偉そうにしてたじゃない。今はうちが持つから慮しないでって」

私は黙って聞いていた。

「それ全部、エミさんのカードだったんだね」

苗ちゃんは申し訳なさそうに言った。

「私全然らなくて、本当に恥ずかしい」

浩司は自分の親族ので、太っ腹な男を演じていたのだ。

私のおを使って。

嫁が払って当然と舅や姑がい込んでいた裏には、浩司の虚栄があった。

彼は私にで返すという嘘をつき、親族にはエミがんでしてくれるという嘘をついていたのだ。

私は正直な気持ちを伝えた。

「私の方こそ、もっとく言えばよかったね。空気を壊すのが怖くて、ずっと言えなかったの」

苗ちゃんはきっぱりと断言した。

「そんなの言えるわけないよ。お兄ちゃんが悪いんだから」

そして彼女は、力く付け加えた。

「私、お母さんにも言っておいたから。お兄ちゃんが勝にエミさんのおを当てにしてただけだって」

私はし驚いた。

「お義母さんに言い?」

苗ちゃんはため息をついた。

「うん。お母さん、まだし納得いってないみたいだったけど。でも事実だもん」

苗ちゃんはしトーンを落とし、真剣な声で言った。

「次からは自分の分は自分で確認するね。お兄ちゃんの言葉じゃなくて、ちゃんとエミさんに聞くから」

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私は微笑んで答えた。

「うん。ありがとう」

話を切り、私は窓のを眺めた。

きな逆の変化だった。

で初めて、私のを理解してくれる方ができたのだ。

苗ちゃんという内部のが事実をったことで、もう夫は気のいい男という嘘の仮面を被り続けることはできない。

そのの夜。

私が帰宅すると、浩司はすでにリビングのソファに座っていた。

スマートフォンを、険しい顔で見つめている。

画面を覗き込まなくても分かる。

クレジットカードの利用細アプリだ。

18万6740円。

彼のお遣い数ヶ分が、たった夜にして消えったのだ。

現実の数字のみに、彼は今頃になって青ざめているのだろう。

私がリビングに入ると、浩司は慌ててスマートフォンを裏返してテーブルに置いた。

「おかえり」

私はコートを脱ぎながら答えた。

「ただいま」

そして、浩司の対角線子に腰をろした。

私は夫の顔を見た。

細、見てたの?」

を突かれ、彼は気まずそうに目をそらす。

「まあな」

私は嫌ではなく、事実として言った。

「痛い費だったね」

浩司はしむっとしたようにく。

「そりゃ痛いだろう。急に18万も払わされたんだから」

私は夫の名を呼び、彼の目を見据えた。

「急じゃないって、昨言ったよね。浩司」

浩司は黙り込んだ。

私はややかに続けた。

「あなたが昨払った18万は、たった1回分のおだよ」

浩司の顔に疑問が浮かぶ。

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