"顔合わせのすっぽかしと五通の裏切り" 第11話
母親もすがるように、必の形相で私にってかかった。 「そうよ! それに、今の代、写真なんてパソコンでいくらでも成できるじゃないの! あなたが弘を陥れて、結婚を破談にするために捏造した成写真なんじゃないかしら!?」
あまりの往際の悪さに、私は胸のでい溜息をついた。 息子の犯罪まがいのいを認めたくないばかりに、ここまで無理のあるこじつけに縋り付くとは。私はを荒らげることなく、極めて論理にその逃げを塞いだ。
「仕事に必な物を、会社の先輩や司が個に何万円分も買い与えるなんてこと、般社会の常識で考えてあり得ません。それに、これが成写真かどうかは、興信所の調査証と元データのタイムスタンプを確認していただければ、警察でも裁判所でも瞬で真偽が証されますよ」
は言葉に詰まり、息を呑んだ。私は髪を入れずに言葉をねた。
「写真をよく見てください。特に、弘さんの表を。……ただの司や同僚に対して、の男性がこんなにだらしなくのを伸ばし、デレデレと甘えた顔をするものですか?」
「う……」 弘の父親が、苦々しそうに呻いた。 言われてみれば、写真のの弘は、の女性たちに対してまるで子犬のように甘え、腕を絡ませ、恋関係でなければ絶対にあり得ない密着ぶりを見せていたのだ。
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父親は唇を噛み締めながら、さらにページをめくっていった。そして、ある異様な事実に気づいたように、呟いた。 「……待てよ。よく見ると、弘が女性たちからブランド物のバッグや級腕計、貴属の箱を受け取っている写真が、異常にいな……」
母親も恐る恐る写真を覗き込み、息を呑む。 「本当ね……。女性と腕を組んで、級ホテルのロビーでプレゼントを渡されているわ……」
「ええ、その通りです」 私は徹な声で、さらにいを暴きてた。 「弘さんのは、単に女性たちに級品を貢がせるだけでは終わりませんでした。……その次のページをご覧ください」
父親が震える指でページをめくった。 そこには、女性から受け取ったばかりの級ブランドの袋を提げた弘が、繁華の裏にある『質』や『買取専』の簾をくぐっていく姿が、連続写真で克に捉えられていた。
「弘さんは、貢がせた品物を自分で使うためではなく、受け取ったそので質に持ち込んで現化したり、フリマアプリやSNSの裏アカウントを使って転売していたんです」
私の言葉に、玄関先が静まり返った。
「女性たちから直接現を借りてしまえば、法な借用を作られたり、から『を返せ』と返済を迫られるリスクがじます。けれど、『プレゼント』という名目で級品を貢がせれば、贈与になりますから、返済の義務は発しません。
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弘さんは、女性たちの好と孤独に巧みに付け込み、彼女たちを『借返済のための換装置』として徹底にい物にしていたんです」
すべてが、のに晒された。 狡猾で、計画で、これ以なく劣な搾取のシステム。 その全貌を突きつけられた弘の両親の顔から、急速に血の気が引き、やがてそれは燃え盛るようなりと屈辱の赤へと変わっていった。
父親が、持っていたファイルをに叩きつけるようにして放りした。バサリと類が散らばる。
「ひ……弘ッ!! 貴様、体何をやってるんだァッ!!」 鳴りのような父親の号が響き渡った。 「ふざけた真似をしおって! 借を作った挙句、女性を騙して質通いだと!? 親の顔にどれだけを塗れば気が済むんだッ!!」
母親もヒステリックに泣き叫びながら、息子の胸元を両でバンバンと叩いた。 「本当よ! もう信じられないわ! こんな……こんな恥らずな息子に育てた覚えはありませんよ! どうしてこんな……どうしてこんなバカなことをしたのよッ!!」
両親からの激しい叱責を浴び、弘は完全に追い詰められ、壁にへばりつきながらけなく喘いだ。 「と、父さん……母さん……ち、違うんだよ! あ、あれは……その……!」
必に言い訳の言葉を探そうと、弘の目は激しく泳いでいた。 だが、のように積まれたかぬ証拠のでは、いかなる嘘も成し得なかった。
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