"顔合わせのすっぽかしと五通の裏切り" 第13話
必に訴えれば、「本気じゃなかったなら良かった」と私が堵し、んで許すとでもっているのだろうか。 だとしたら、あまりにもがおめでたすぎる。 自分を好いてくれた女性たちを「づる」と呼び、騙して貢がせたことを平然と自するその神経。女性というそのものを徹底に見し、愚弄しているその浅ましい本性に、私は吐き気すら覚えた。
りのあまり、鳴り散らしてしまいそうになる自分を、私は必に制した。になって声を荒らげれば、静さを完全に失っているこの男と同じ俵につことになる。 私はく息を吸い込み、たい静寂をに取り戻してから、ゆっくりとをいた。
「弘さんの言うことなんて、何つ信じられないわ。……仮に、私に対する気持ちが本気だったとしても、の女性たちと浮気していた事実は消えない。そして何より、自分を慕ってくれた相を都のいいづるとして弄び、踏みにじるような卑劣な性を、私は絶対に許すことはできないわ」
「そ、そんなこと言うなよぉッ! の女たちとは今すぐ全員縁を切るから! 連絡先も全部消すから! これからは紗栄のことしか見ないからさぁッ!」
「……弘さんは、本当に何つ分かっていないのね」 私は底呆れ果てて、首を横に振った。 「自分の都が悪くなったら『の女は捨てる』だなんて、よくそんな酷いことが平気で言えるわね。
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体どういう神経をしているの? ……もういいわ。あなたと話していても、とエネルギーの無駄よ」
話の通じない相にこれ以何を言っても、平線をたどるだけだ。 私はこの毛な茶番を終わらせるべく、さくため息をつくと、酷な宣告をした。
「話にならないから、もう終わりにしましょう。……弘さんには、正式に慰謝料を請求しますから」
「……え?」 弘の泣き顔が、ピタリと止まった。 抜けにをけ、信じられないものを見るように目を丸くしている。 「い……慰謝料……!? な、なんで……!?」
慰謝料を請求されないとでもっていたのだろうか。そのあまりの世らずぶりに、私は笑を禁じ得なかった。
「婚約期であるにもかかわらず、もの女性と貞為を働き、私の信頼と尊厳を著しく傷つけたのよ。法に慰謝料が発するのは当然でしょう。証拠はこれ以ないほど完璧に揃っているわ。週けに弁護士と正式に相談して、請求を送るから、そのつもりで覚悟しておいてね」
「ま、待てよッ!!」 弘は再び血相を変えて叫んだ。 「慰謝料なんて、払えるわけないだろッ! 借だってあるんだぞ!? 勘弁してくれよ! 本当に悪かったって謝ってるじゃないかッ!!」
借があるから払えない? そんなことは私のったことではない。 「あなたが自業自得で招いた結果よ。
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どんなに喚いても無駄だから。からた錆よ」
私がたく突き放すと、弘はなおもいがろうとをけかけた。 だが、その見苦しい息子のを塞ぐように、背から父親の太いが弘の肩を激しく掴んだ。
「弘! いい加減に往際悪く喚くのをやめなさい!」 父親は息子をすると、私と私の父に向き直り、真っ直ぐに線をわせてをいた。
「……紗栄さん。慰謝料の請求は、弁護士を通じて正式に送っていただく、ということで相違ないかな」
「はい、その通りです」私が頷くと、父親は苦渋の表を浮かべながら、々しく言葉を継いだ。
「……分かった。息子の犯した始末だ。請求された慰謝料は、旦、父親である私が責任を持って全額て替え、紗栄さんにお支払いすることを約束しよう」
「え……?」 弘が驚愕の声をげた。父親はそんな息子をギラリと睨みつけ、吐き捨てるように言った。
「その代わり弘、貴様には、何、何かかろうと、俺に対してそのをを揃えて全額返済してもらうからな! 円たりとも負けてやるつもりはない! ……紗栄さん、それで納得していただけるだろうか」
親にて替えてもらえるなら、私としては回収能になるリスクを避けられるため、これ以ない願ってもない申しだった。 「はい、もちろんです。ご誠あるご対応、ありがとうございます」
話がまとまったのを見届け、弘の父親は息子の腕を力任せに掴みげた。
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