"母の職場で死んでいた私" 第20話
……本来必な公診断の提は、精神ショックを理由に内元部の決済により免除。の、青森配送センターへの統廃に伴う転勤対象からの除。の、員理に伴う希望退職対象リストからの除。……これらすべてに、君が『娘をくした独女性』であるという調が、決定な配慮事項として適用されていた」
野部が鏡を押しげ、たい目を母に向けた。
「君は、自分が何をしてきたか分かっているのか。会社は慈善事業ではない。限られた員と予算ので、誰かを守るということは、その裏で誰かに過な負担を押し付けるということだ。君が免除された転勤の代わりに青森へった野君は、体を壊して退職した。君が残ったリストラの、活の糧を奪われた佐藤君は、幼い子供を抱えて途方に暮れていた。……君がこの貪ってきたものは、会社のだけではない。のだ」
の。 その言葉が、母の胸を抉った。 母は再びに額を押し付け、「ごめんなさい、ごめんなさい」と壊れた械のように繰り返した。
「津田さん」
今度は事課の乾さんがをいた。
「法な観点から申しげます。互助会費および会社の慶弔に関する詐取については、公訴効の壁はあるものの、詐欺罪に該当する能性が極めてい。
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会社として警察に被害届を提し、刑事事件として件を求めることも検討しました」
母の呼吸が、ヒュッと喉の奥で止まった。
「ですが」
乾課が線を落とした。
「労働組からのい申し入れ、ならびに内相談役からの言もあり、会社としては告訴を見送る方針を固めました。……君がこの、での加作業および事務処理において、無遅刻無欠勤で実務に精励してきた事実そのものは、否定できないからです」
母が、信じられないというように顔をげた。 組の代表の女性が、苦々しい表で顔を背けるのが見えた。 組としても、こんな祥事を起こした組員を庇うことには、耐えがたい屈辱があったはずだ。 それでも、の労働の記録だけは、嘘ではなかったのだ。
「ただし」
野部が、徹に言い渡した。
「当然ながら、相応の処分をします。本付で、君の『定退職に伴う功労特別加算』百万円の支は全額取り消しとします。法定の基礎退職のみの支払いとし、そこから過に正に受した特別慰問万円、ならびに慶弔見の全額を利息を含めて控除します。また、社内報への掲載、記品の授与、ならびに定退職者に対する切の公式な表彰・歓送事はすべて撤回とします」
功労の剥奪。
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記品の没収。 歓送事の止。
それは、母がかけて築きげてきた、会社員としての尊厳の完全な剥奪だった。 棒のように、裏から放りされるに等しい結末。
「……承、いたしました」
母は掠れた声で答えた。 震えるでバッグから茶封筒を取りし、テーブルのに置いた。
「こちらに……万円、お返しいたします。利息の計算は、退職から引いていただいて構いません。……どんな処分でも、受け入れます。本当に……申し訳ありませんでした」
母が差しした封筒を、野部は袋をはめたで引き寄せ、を確認することもなく脇に置いた。 その仕のたさが、母というがこの会社にとって、もはや処理すべき汚点に過ぎないことを物語っていた。
「……あの」
私は、歩にみた。
会議の線が、斉に私へと集まった。 内さんが、組んでいた腕を解き、鋭い目を私に向けた。
「娘さん。君には、話す権利はないはずだが」
「承しています」
私は座布団のないたいのに、母と同じように膝をついた。 リノリウムのいたさが、ストッキング越しに膝へ痛いほど伝わってくる。
「ですが、どうしても皆様にお伝えしなければならないことがあります。……母がこの、皆様を騙し続けたことの責任は、半分以、私にあります」
「美紀、やめなさい!」
母が私の腕を掴もうとしたが、私はそのをしっかりと握り返し、を見据えた。
「、私は母と喧嘩をして京へびしました。
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