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"偽りの仕送りと緑の通帳" 第8話

その結果、「男の嫁」という肩きを背負わされた恭子さんばかりが、義母の病院の付き添いや買いし、実の掃除などに頻繁に駆りされていたのだ。

「なんだか、私なんかよりも恭子さんの方がずっと変そうですね……」

私がわず同の声を漏らすと、恭子さんは困ったように眉をげて笑った。

「ううん、そんなことないわよ。このの真美さんと奈々ちゃんに対するお義母さんの酷い物言いをで聞いてたら、私なんてまだまだマシな方だわって胸が痛くなっちゃったもの……」

お互いにいため息をつき、運ばれてきたショートケーキにフォークを入れる。

甘いクリームが舌ので溶けていくのをじながら、私はを決して、今の本題を切りすことにした。

「……あの、恭子さん。こんなち入ったことをお聞きするのは本当に失礼で苦しいんですが……」

「ん? 何かしら、真美さん。改まっちゃって。何でも聞いてちょうだい」

恭子さんはフォークを置き、を乗りすようにして真剣な差しを向けてくれた。その温かい態度に勇気をもらい、私は声を絞りした。

「……実は、お義母さんから話があって。うちにも毎万円の仕送りをしろって言われたんです」

「えっ……!?」

恭子さんは息を呑み、カップを持つを止めて目を見いた。

「真美さんのところにも……お義母さん、そんなことを言ってきたの!?」

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「はい。『男のところを見習いなさい』って……」

私はこれまでの経緯を包み隠さず話した。

義母がが悪くなったことを理由に、男夫婦から毎万円の仕送りを現で受け取っていると自していること。それが「本物の族の証拠」だと豪語し、私たちを「仕送りもしない来損ないの」として罵倒してくること。

すると、私の話を最まで静かに聞いていた恭子さんは、そっとティーカップをソーサーに戻した。

そして、周囲を気にするようにしだけ声を落とし、信じがたい真実をにしたのだ。

「……真美さん。あのね、実はね……私たち夫婦、お義母さんに円も仕送りなんてしてないのよ」

「……え?」

私のが、真っになった。

を疑うとは、まさにこのことだった。

「え……? で、でも、お義母さんは毎封筒に入った万円を、恭子さんたちから受け取っているって……」

恭子さんは苦笑いを浮かべ、困惑する私をさせるようにさく頷いた。

「ええ、毎万円を入れた封筒を、お義母さんに渡ししているのは事実よ。でもね、そのおどころは、私たちの料じゃないの。……お義母さん自座から、私たちが引きしてきたおなのよ」

「お義母さん自の……貯……!?」

「そうなの」

恭子さんは声を潜めて、事の真相を丁寧に説してくれた。

、義母が膝を悪くしてで歩くのが困難になった際、番困ったのがのATMへくことだったという。

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義母は極度の械音痴で、通帳の暗証番号を忘れたり、操作方法が分からなくなったりして、自分でおろすことができなくなってしまったのだ。

そこで、男である義兄と恭子さんが義母から通帳とカードを預かり、毎決まったき、義母の座から活費として万円を引きして、封筒に入れて届けるようになったのだという。

「お義母さんはね、プライドがものすごくでしょう? 自分が老いぼれて、でおろせなくなったなんて絶対に認めたくないのよ。だから、私たちが封筒におを入れて渡すと、いつのにか『息子夫婦が親孝のために毎仕送りをしてくれている』って、自分の都のいいようにい込んじゃったの。夫と話しって、お義母さんのプライドを傷つけないためにも、あえて訂正せずにそのままい込ませておいたのよ」

恭子さんのからかされた衝撃な事実に、私はいたが塞がらなかった。

義母があれほど誇らしげに自し、私たちを罵倒するための武器として振りかざしていた「毎万円の仕送り」。

その正体は、男夫婦からの孝でも何でもなく、ただ単に【自分の貯に引きしてもらっていただけ】の茶番劇だったのだ。

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