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"義母が突然、結婚指輪をくれた" 第13話

「黙りなさい……! 黙りなさいッ!」

義母は顔を真っ赤にして叫び、通帳を掴んで私に投げつけようと振りげた。

だが、そのは空で止まった。 私の隣に座っていた葵が、私の腕をぎゅっと抱きしめながら、義母をまっすぐに見つめていたからだ。 その瞳には、恐怖ではなく、拒絶のが宿っていた。

義母の振りげたが、屈辱と混乱でわなわなと震える。

「……悔するわよ」

義母は掠れた、毒の滴るような声で絞りした。

「神崎のを敵に回して、ただの女つできていけるとっているの? 親戚があなたを軽蔑するわ。この域で、ろ指を指されてきていくことになるのよ! 父親の名を捨てるな母親だと、責めてられるのよ!」

「結構です」

私は即座に言い放った。

「誰に指を指されようと、私は亮介さんが命懸けで遺してくれたを守ります。葵は、神崎の先祖を供養するための具ではありません。今をきている、私の切な娘です」

私はドアのレバーを引き、へといた。 たく澄んだが、内に吹き込んできた。檀の息苦しい匂いが、瞬で吹きぶ。

葵を抱きげ、へとった。

アスファルトの面にをつけると、全からい枷がれたような、議な解放が広がった。 私は振り返り、部座席でりに震える義母に向かって、最撃を放った。

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「その指輪も、ランドセルも、お義母様のの責任と緒にお持ち帰りください。私たちのには、ミリも必ありませんから」

バタン、と力のドアを閉めた。

内から義母が窓を叩く音が微かに聞こえたが、私は度と振り返らなかった。 黒塗りのセダンは、激しいエンジン音を響かせ、逃げるようにっていった。

の脇で、私は葵をろし、そのさな肩を抱きしめた。 膝が微かに震えていた。 全の筋肉が緊張で軋んでいたが、私のは、青空のように澄み渡っていた。

奪われていた主導権を、自分ので奪い返したのだ。

「……ママ」

葵が、私のトレンチコートのポケットをちょんちょんと引っ張った。

ろすと、葵はそうに、でもどこか真剣な瞳で私を見げていた。

「葵、怖かった? ごめんね、きな声をして」

私がしゃがみ込んで目線をわせると、葵は首を横に振った。 そして、さな指先で、ざかっていくの方向を指差した。

「ねえ、ママ。おばあちゃん、なんであんなにってたの?」

「それはね……の難しいお話よ」

「……パパのお墓にいったときもね、おばあちゃん、あんな顔してた」

私の臓が、トクンとねた。

「え……?」

葵のからた言葉に、私はを疑った。

「お墓……? 葵、覚えているの?」

、亮介のの法、私は義母から「参列は慮してほしい」

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と親戚を通じて拒絶され、墓くことすら叶わなかった。 だが、その、義母が葵だけを「父親の骨を拝ませる」と言って、引に数だけ連れしたことがあったのだ。 当まだ歳だった葵は、帰ってきたあと酷く怯えて泣きじゃくり、何があったのかを話そうとはしなかった。

葵は私の首にさな腕を回し、元でぽつりぽつりと囁いた。

「あのね、パパのお墓のでね、おばあちゃんがパパのお写真にってたの。『なんで男の子を残さなかったんだ』って。それからね、あおいに言ったの。『今からあなたがパパの代わりよ』って」

の血が、音をてて凍りついた。

歳の子供に、墓で何を言ったというのか。 くなったばかりの息子の墓ので、実の孫に向かって、そんな呪いの言葉を吐きかけていたのか。

「葵……」

私は娘のさな体を、壊れ物を抱くようにく、く抱きしめた。 涙が、葵の髪にポタポタと零れ落ちた。

この子は、ずっと覚えていたのだ。 ずっとそのい恐怖を、さな胸ので閉じ込めていたのだ。

「もう丈夫よ、葵。パパの代わりになんて、ならなくていいの。葵は、葵のままでいいのよ」

「うん……。あおいね、パパの声、ききたいな」

葵の無邪気な言に、私はハッと顔をげた。

「パパの……声?」

「うん。パパがね、入院してるときに、くまさんのぬいぐるみに、ないしょでお話ししてくれたの。

あおい、まいにち聞いてるよ」

ぬいぐるみの、録音能。

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