"援助し続けた兄が隠していた二年間" 第4話
さらに、半に転職していた。
今は古関連の会社で配管理を担当し、取りは万円から万円ほど。
「じゃあ川部品は?」
「そのの会社」
「ずっとそこで働いてるって言ったよな」
「言った」
「何で」
兄は答えなかった。
私はテーブルに半分の送記録を置いた。
「この装具代万円は?」
「活費にも使った」
「リハビリ費万」
「それも」
「タクシー代万」
兄が苛ったように顔をげた。
「全部円単位で説しろっていうのかよ!」
「百万円だぞ!」
自分でも驚くほどきな声がた。
「俺は毎回、兄ちゃんがで困ってるとって送った。美咲にもさせた。休勤も増やした。それを今さら“活費にも使った”で終わらせるのか」
兄はしばらく私を睨んでいた。
やがて、い声で言った。
「が必だったのは本当だ」
「何に」
「借」
美咲が初めてをいた。
「いくらですか」
兄は答えなかった。
「健司さん。これから直に頼るつもりなら、そこを隠したままでは無理です」
兄は美咲を睨んだ。
「おら夫婦で俺を追い詰める気か」
私は兄のへをした。
「スマホ貸して」
「何で」
「借の残見せて」
兄は拒んだ。
そのだった。
テーブルのに置かれていた兄のスマートフォンが鳴った。
画面に名が表示された。
《柴田》
兄は慌てて伏せた。
私はその名をっていた。
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事故当、病院へ見いに来ていた兄の代からの友だった。
「ないの?」
「関係ない」
着信が止まる。
数秒、再び鳴った。
兄は源を切った。
そのの夕方、兄が帰ってからほどして、今度は私のスマートフォンへらない番号から話が来た。
「本直さんですか?」
男の声だった。
「はい」
「健司の友の柴田です。突然すみません」
嫌な予がした。
「健司から、あなたの番号を聞いていました」
「何かありましたか」
話の向こうで、柴田はしばらく迷っていた。
そして言った。
「健司に貸したが、もう万円を超えてるんです」
私はちがった。
「万?」
「返済が止まってます」
それだけではなかった。
柴田は続けた。
「健司、俺にはずっと言ってましたよ」
声がくなった。
「“弟が毎を入れてくれるから、絶対に返せる”って」
私は何も答えられなかった。
「それと……俺だけじゃありません」
柴田が言った。
「なくとも、あとから借りてます」
そこで初めて分かった。
百万円は、兄の借を助けていたのではない。
私からが入り続けることそのものが、
兄がさらに借を増やすための信用に使われていた。
翌、私は兄へ柴田から聞いたことを伝えた。
兄は最初、「あいつ余計なことを」とった。だが私が「全部見せない限り円もさない」と言うと、夕方になってようやく袋を持ってきた。
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消費者融社。
クレジットカードのキャッシング。
柴田。
元同僚。
計すると、約百万円。
私は数字を見ても、しばらく現実がなかった。
「何に使った」
兄は答えなかった。
「賃だけでこんなになるわけないだろ」
「分かってる」
「じゃあ何」
ようやくてきたのが、パチンコだった。
事故、仕事へ復帰できずにいるが増えた頃、暇つぶしで通い始めた。最初は数千円。負けた分を取り戻そうと額が増え、転職して収入が戻ってもやめられなかった。
「回、きく勝ったんだ」
兄は言った。
「万く」
「それで?」
「それがあれば戻せるとった」
借りたを。
失った貯を。
弟からもらったを。
全部、次の勝ちで戻せる。
そう考え続けた。
私は聞いた。
「俺が送った百万、どのくらいパチンコに使った」
「分からない」
「分からない?」
「そのまま全部使ったわけじゃない。賃にも返済にも使った。料で打ったもある」
にはついていない。
私の万円で賃を払い、その分だけ料から万円をパチンコへ使えば、結局同じことだ。
「兄ちゃん」
「何だよ」
「最初にのことを嘘ついたのはいつ」
兄は黙った。
。
がかなり回復した頃だった。
その、私へ正直に言えば援助が減るとった。
だから言わなかった。
「事故がなかったことにしたわけじゃない」
兄は言い訳するように続けた。
「本当に痛いもある。と同じ仕事はできない。事故のせいで狂ったのは本当だ」
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