"昭和24年、帰還した夫の家に別の夫がいた" 第14話
征のはなくなった
昭30代に入る頃。
町は急速に変わった。
舗装。
しい商。
ラジオ。
。
戦争直の焼け跡をる子どもたちも減っていく。
清太がかつて暮らしたも改築された。
父が置いた臼は庭の隅へ移され、柿のだけが残った。
ある。
浩とでそのを見げた。
「昔からあるの?」
「ああ」
「父ちゃんが子どものも?」
「もっとさかった」
浩が幹へを当てる。
「このに戻りたかった?」
清太はし考えた。
「昔はな」
「今は?」
「俺のじゃない」
浩が驚いた。
「政男父ちゃんの?」
「それだけでもない」
清太は庭を見る。
文子。
政男。
娘。
浩。
みんなが暮らした所。
「はんでるのものだ」
かつて玄関で、
《もうこのは私たちのです》
と言われた。
清太はあの言葉を許せないとった。
だが今なら分かる。
政男は財産の話をしていたのではない。
の活を守ろうとしていた。
清太もまた、自分が帰ればすべて元通りになるとっていた。
どちらも半分正しく、半分違っていた。
「父ちゃんのは?」
浩が聞く。
「今の借」
「狭いじゃん」
「おの机がある」
「机だけ?」
「おが勝に置いた釣り竿もある」
浩が笑う。
「じゃあ僕のでもある?」
清太は柿のを見たまま答えた。
「ああ」
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