"愛人と帰国した夫、30分の猶予" 第6話
最初は、の嫁を気遣って伝いに来てくれているのだとい、謝していた。だが、実態は正反対だった。
私のつわりが軽いことをるや否や、義母の態度はあからさまに険悪になった。
「咲子さん、妊娠は病気じゃないんだからね。もっとシャンと事をやりなさいよ。見てごらんなさい、キッチンの隅に埃が溜まってるじゃないの。こんな潔な部で憲吾を活させるなんて、妻として失格よ!」
毎仕事から帰ったに掃除をかけており、埃など溜まってはいなかった。だが、義母は私が朝の掃除をするの隙を狙って現れ、箱の隅をつつくように言を並べてるのだ。
私が起きして掃除を完璧に済ませてから勤するように対抗すると、今度は私のなりに攻撃の矛先を変えてきた。
「あなた、妊婦のくせに髪のがるすぎるんじゃないの? 爪にそんなを塗って、みっともない! これだから商売がりの女は品で嫌なのよ!」
偏見に満ちた暴言を浴びせられ、胎教に悪いと判断した私は、泣く泣く髪を真っ黒に染め直し、ネイルもすべて落とした。職の同僚たちから「急にどうしたの?」と配され、苦笑いで事を話すと、「嫁姑問題なんてどこもそんなものよ」と慰められたため、私も「世般の姑とはこういうものなのだろう」
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と無理に納得しようとしていた。
しかし、義母の言よりも遥かに刻で、私を追い詰めた問題があった。
夫・憲吾の銭覚である。
憲吾はの成企業でトップ営業マンとして活躍しており、同代の平均を遥かに回る収入を得ていた。
それにもかかわらず、憲吾はの活費を、銭たりとも私に渡さなかったのだ。
「ここは持ちなんだから、賃なんてかからないだろ? 費なんてがれてるし、俺は仕事の付きいで毎晩だから、費だって関係ない。咲子も正社員で働いてるんだから、俺がわざわざ活費を入れるってあるのか?」
憲吾は涼しい顔でそう言い放ち、宅の維持費、固定資産税、々の費や費の支払いを、すべて私の料座へと押し付けた。
賃はかからなくとも、毎にはまとまった額の固定資産税が容赦なく請求される。がいとはいえ、休に夫がでみいする費用も馬鹿にならない。何より、が増えれば費はねがる。
さらに恐ろしいことに、義母ががに入り浸るようになってから、気代と代が以の倍以にねがったのだ。
義母は自宅があるにもかかわらず、の事の支度から入浴まで、すべてをがで済ませていた。
「うちのガスコンロより、このの最IHの方が力がくて便利なのよ」
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と言って、何も煮込み料理を作り続け、呂に入れば「浴が温まるまで待つのよ」と言って、シャワーの湯を分以もしっぱなしにして放置する。
その、急な坂のにあるがへ来るたびに、義母は平然とタクシーを呼び、その領収を「咲子さん、払っておいてね」と私に押し付けてくるのだ。
あまりの理尽さに耐えかね、私は憲吾に抗議した。
「ねえ、お義母さんの費やタクシー代まで、どうして私の料からさなきゃいけないの? しは計におを入れてよ!」
しかし、憲吾はで笑って取りわなかった。
「それくらいいいじゃないか。咲子は本当に貧乏性でケチだなあ。あ、貧乏性じゃなくて、本当に貧乏育ちだったっけな」
夫のない嘲笑が、私の胸を鋭くえぐった。
翔太が産まれると、事態はさらに悪化した。
それまでは頻繁に通ってくるだけだった義母が、あるを境に、完全にがに居座るようになったのだ。
憲吾が勝に配したのか、階の客にはいつのにか義母の私物が運び込まれ、完全に「義母の部」へと改装されていた。所には「初孫の育児を伝うために同居した」と言いふらしていたようだが、義母が育児を伝ってくれたことなど、ただの度もなかった。
義母は気が向いただけ翔太を抱っこしてあやすが、赤ん坊がぐずって泣きすと「げのない赤ん坊だね!」
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