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"孫に「ここに居たければ黙れ」と言われた私が、翌朝家を出た理由" 第2話

の玄関

弘がくなった翌、孝太たちがこのに越してきたのことを、私は今もよく覚えている。の午で、庭のサツキが咲き始めていた。学だった蓮斗は引っ越しの段ボールをつ抱え、「ばあちゃん、これどこに置く?」と何度も階段をりりしてくれた。私がで暮らすのを配して、息子夫婦が同居を申してくれたのだと、そのときは疑いもしなかった。

「お母さんが転んだりしたら、すぐに気づける距がですから」

真理恵はそう言い、階の空き部をで使いたいと頼んだ。私は退職の部を使って古い洗面台を交換し、さな浴も増設した。費用は百万円ほどかかったが、族が緒に暮らせるならいものだとった。孝太は「落ち着いたらしずつ返すよ」と言ったものの、私は返済の約束を面にすることさえ考えなかった。

同居して最初のは穏やかだった。蓮斗は学から帰ると階の台所に顔をし、私の作った噌汁をんでから階へがった。孝太は休になると庭を切り、真理恵も夕の皿を並べてくれた。夫を見送ったあと、の広さばかりが気になっていた私には、階段を駆ける音がありがたかった。

変化は、お願いごとの形で始まった。「今だけ、塾の費用をて替えていただけませんか」

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「蓮斗のスマホは、お母さんの座から引き落とすほうが管理しやすいんです」。孝太の勤務先では残業が減ったと聞き、私はく考えずに応じた。真理恵が申し訳なさそうにをげるたび、断るほうがたいような気がしたのである。

受験がづくと、蓮斗の塾代は万千円になった。私へ学してからは、授業料や施設費、部活の征費も加わった。真理恵からは毎万円の活費援助を頼まれ、孝太からも「今は本当に助かる」と言われた。振込先と引き落とし座がしずつ増え、いつしか私が族の費を把握する役になっていた。

それでも、蓮斗が礼を言ってくれるうちはよかった。学の、第志望のに格した、あの子は私のを握って「ばあちゃんが塾代をしてくれたからだよ」と笑った。弘の写真ので格を報告したとき、私は胸がいっぱいになった。孫の将来のためなら、あと数ぐらい支えられるとっていた。

翌、階の階段に突っ張り式のゲートが取り付けられた。さな子どもも犬もいないで、なぜ必なのか分からず尋ねると、真理恵は「蓮斗もごろですし、私たちの活空を分けたいんです」と答えた。私が階の窓をけにくことさえ嫌がられるようになり、洗濯物は階段のへ置いておく決まりになった。

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「族だからこそ、距は必でしょう」と真理恵は笑った。その言葉に逆らえなかった私も、次第に階へがらなくなった。ところが事作りと洗濯だけは、以と同じように頼まれ続けた。ので入ってはいけない所が増える方、私の仕事と支払いは減らなかった。

リフォームをしたとき、私は階の設備についても孝太たちの希望を聞いた。真理恵が選んだ壁や照を取り付け、蓮斗が勉しやすいように机の位置まで緒に考えた。私自は古い階の台所をそのまま使い、買い替えようとしていた蔵庫も回しにした。族がぶならそれでよいと、本気でっていた。

ある夕方、玄関に置かれた蓮斗の学の封筒を拾った。封は切られておらず、表には「授業料等の支援制度について」と印刷されていた。真理恵に渡すと、彼女はを見ずに台所の引きしへ押し込んだ。「うちはお母さんにしていただけますから、面倒な申請はいりません」。その言い方が、初めて私のにさな引っかかりを残した。

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