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"「少しくらい困ればいい」母をSAに置き去りにした夫の本当の狙い" 第5話

内に残っていた声

私は母を自宅へ連れ帰らなかった。達郎の妻が勤める施設に週だけ滞し、そのに座とへの届を確認することにした。雅には、母が全な所にいることだけを伝えた。すると夫はするどころか、達郎が母を監禁していると親戚へ斉に連絡した。

そのの夕方、叔母や従姉から私へ話が続いた。「お母さんを施設へ入れたくない気持ちは分かるけれど、雅さんに介護を背負わせるのは酷ではないか」と言われた。雅は、自分が毎母の世話をし、私が仕事を理由に逃げてきたと説していた。

私は歳までスーパーの惣菜部で週働き、仕事のに母のへ通ってきた。雅が母へしたことを、付ごとにいそうとしても数えるほどしかない。それでも反論を話で繰り返せば、族の言い争いに見える。私は叔母たちへ、今は母本の希望を確認しているとだけ答えた。

では、母本が続きをい、雅の座への定期振込を止した。過の振込依頼を調べるにはがかかる。母は印鑑と通帳を紛失したとして変更し、キャッシュカードの暗証番号も替えた。役所では、雅と直哉を連絡先からし、支援に関する報提供を止した。

さな反撃だったが、雅はその夜すぐ気づいた。

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「勝に振込を止めたな。母さんの活用品は誰が払うんだ」とった。私は、何にいくら使ったか領収をせば精算すると答えた。雅は話を切り、今度は直哉から「親父を棒扱いするな」とメッセージが届いた。

警察から、載カメラのデータを確認したいと連絡があった。置きりが故だったかを判断するためである。雅は映像はきされたと説したが、紗季が旅、景の画を保するためクラウド連携を効にしていた。内音声を含む記録が残っていた。

警察署で再された映像には、私が眠っていた往の会話も入っていた。雅は直哉へ、施設面談で母が署名しなければ、帰のサービスエリアでにする、と話していた。直哉は「本当に置いていくの」と尋ねたが、止めてはいない。

「怖いいをすれば、自分はで暮らせないと分かる。そこで保護された記録が残れば、のも施設が必だと判断する」

雅はさらに続けた。

「今署名しなくてもいい。帰ってから、サービスエリアで勝にいなくなったと言えばいい。お母さんも、おの母親も、次は俺たちの言うことを聞く」

直哉の声がくなった。

「じゃあ、ばあちゃんのを処分できるのは、いつ頃?」

再の空気が固まった。紗季は両で元を覆い、私は隣に座る母の指が震えているのを見た。

母は再を止めてほしいとは言わず、同じ部分をもう度聞かせてほしいと頼んだ。度目には、直哉の質問のに、雅が《入居が決まれば代理でける》と話しているのも聞き取れた。

警察官は、音声だけで宅処分の犯罪が成するとは断定できないと説した。置きりについても、保護責任や危険の程度を調べる必がある。しかし族の躾だったという雅の説と、事計画の録音はらかに矛盾する。映像は正式に保され、雅と直哉への再聴取が決まった。

母は署をる、「あの子は私のが欲しかったのね」と呟いた。私はすぐ否定できなかった。直哉が欲しかったのはそのものか、をへ変えた先にある何かなのか。最も信じたくない問いが、そこで初めて具体な形を持った。

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