"箱詰めされた母の人生" 第14話
「私は私がきるために使う」
居での母の活は、っていた以にく軌に乗った。
駅がいので買い物にも困らない。
病院までは徒歩分ほどで、膝の診察にもで通える。
実より部はさくなったが、掃除に半かかることもなくなった。
「狭いって楽ね」
母は笑った。
「のでは、階を掃除しただけで階を見るのが嫌になってたもの」
しい具もし買った。
母が最もこだわったのはベッドだった。
「使うかもしれないから、しくらいくてもいいものにする」
その言葉が嬉しかった。
以なら、「もったいない」「歩美に残したほうがいい」と言っていただ。
実を売ったおについても、母は自分のための計画をて始めた。
膝の治療。
友との旅。
しい。
もし将来、介護サービスが必になったの費用。
「今まで、老のおって減らさないことばかり考えてた」
母は通帳を見ながら言った。
「でも使わないままんだら、それこそ何のために貯めたのか分からないわね」
「使い切ってもいいよ」
「そこまでは豪にできないわよ」
で笑った。
私はあの、圭子が言った言葉をいした。
《どうせ歩美さんが相続するおなんだから》
あれほど母を傷つけた言葉はない。
財産を持つがまだきているのに、そののをび越えて「将来誰のものになるか」
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だけを考える。
それは母を透なにしてしまう考え方だった。
今、母が自分でおを使う姿を見るたび、私はその当たりが戻ったことを実した。
方、輔とは婚届を提した。
役所の窓で受理印が押された、の結婚活はのでも終わった。
輔は最まで、「円も取らなかったのだから、やり直せないか」と言った。
だが、私は答えを変えなかった。
おを実際に奪えなかったから許されるのではない。
母を孤させ、私との関係を壊し、自分の失敗を隠すための具として扱った。
そこまで考えたと、もう同じで眠ることはできない。
婚届を提した帰り、私はで実があった町へち寄った。
すでにしい族が暮らし始めており、庭にはさな自転が台置かれていた。
カーテンの向こうから子どもの声が聞こえる。
私はしだけ寂しくなった。
けれど、議としくはなかった。
はなくなった。
それでも母との関係は残った。
むしろ、以よりずっとくなった。
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