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"毒蛇から社長を救った男を笑った人事部長" 第1話

「元自官の筋肉バカが卒だと嘘をつくな」

面接官の男は、私に向かってそう鳴りつけた。

男は机のにあった私の履歴を乱暴に掴み取った。

そして、それを無惨にもへと投げ捨てた。

私は、に落ちた履歴を静かに見つめた。

国に捧げた10を侮辱されても、私はり狂って殴りかかるわけにはいかなかった。

この企業に巣う巨なを暴くため、私は正体を隠して潜入していたからである。

私は元に散らばったを見つめながら、たく息をえた。

曜の午2。

私は本にある超層タワービルの内部にいた。

最階にい特別面接は、凍りついたような空気に包まれていた。

私の正面には、の男が座っている。

アークイノベーションの事部である郷田であった。

郷田は仕ての良さそうな級スーツにを包んでいる。

しかし、その表には者を馬鹿にしたような卑しい笑いが張り付いていた。

郷田の隣には、若い男が座っていた。

の腕計をこれ見よがしにらせている。

彼は事部の採用担当であり、郷田の甥である健太であった。

2のややかな線は、絨毯のに落ちた私のいに注がれていた。

それは私が丁寧にしたためた、これまでの歩みを記した履歴であった。

郷田は机のに両肘をついた。

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太い指を組みわせながら、郷田は私を鋭く睨みつけた。

「おい、聞こえなかったのか」

郷田は馬鹿にするような調で言った。

「陸自隊の特殊作戦群だと。そのは京学の学部を卒業したといてあるな」

郷田の元から、嘲笑の混じった笑い声が漏れた。

「世をらない筋肉が、適当なハッタリをかけば通用するとでもったのか」

郷田はさらに言葉を続けた。

「うちのような最先端のIT企業が求めているのはな、の切れるエリートなんだよ」

郷田は私をで笑った。

「をすすって匍匐しかできない兵隊崩れに、キーボードが弾けるわけがないだろう」

私は背筋を正したまま座っていた。

そして、郷田の濁った瞳を静かに見つめ返した。

反論したい衝がなかったわけではない。

私は防学だけでなく、京学学部を修していた。

そして、10を現で全うしたのである。

しかし、この男にその真実を叫んだところで何のもなかった。

隣に座る健太が、叔父の言葉にわせて品な声をあげた。

健太はゲラゲラと笑いながら私を見た。

「おじさん、本当にその通りだよ」

健太は腕計をいじりながら言った。

「30歳にもなって民企業の経験がゼロなんて、うちの会社じゃ使い物にならないよね」

健太は私を指差した。

「プログラミングも経営戦略もらないやつに、を払う枠なんてあるわけないじゃん」

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私は表を切変えなかった。

ただ沈黙を保ち続けた。

私がこのにいる本当の目は、採用面接に格することではなかったからだ。

アークイノベーションでは、事部による刻な採用正がんでいるという内部告発があった。

優秀な般応募者が当に落とされていた。

そして、裏を払った者や縁故者ばかりが採用されているという疑惑である。

その実態を調査し、組織の膿をし切ることが私の任務であった。

そのため、私は1の求職者として潜入していたのである。

郷田の傲な態度は、まさに告発の内容が真実であることを物語っていた。

郷田は子の背もたれにく体を預けた。

嘲笑を浮かべながら、郷田は私を見ろした。

「黙りくくって図だから何も言い返せないのか」

郷田は引きしにを伸ばした。

「まあいい。俺も鬼じゃないからな」

郷田は1枚の類を取りした。

そして、それを机のに放り投げた。

「わざわざを運んでくれた筋肉に、1つだけけをかけてやってもいいぞ」

郷田は類を指差した。

「が社が契約している蒼井総管理という警備会社がある」

郷田はニヤリと笑った。

「そこに話を通してやるから、ビルの駐の巡回と搬入の警備員として働け」

私は提示された類の表面に線を落とした。

そこには専属請け業務への斡旋同と記されていた。

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