"毒蛇から社長を救った男を笑った人事部長" 第12話
正面につ松田は、徹夜の作業をじさせない澄んだ差しで私に向き直った。
「総帥、郷田及び健太が関与した資洗浄ルートの全容が判いたしました」
松田が元の端末を操作した。
壁面のスクリーンに巨な資の流れが表示された。
画面の央には、アークイノベーションの事部を起点とする矢印が何本も描かれていた。
松田が説を始めた。
「過3における審な資移は計で34件にります」
松田は数字を読みげた。
「その総額は3億5400万円に達していました」
3億5000万円を超える巨額のが、個の懐へと吸い込まれていたのである。
私は表示された数字の羅列を、自隊の偵察記録を読み解くように静に見つめた。
「松田、資の流れの具体継を説してください」
松田は答えた。
「はい。は極めて巧妙かつ悪質でした」
松田が画面の最初の分岐点を指し示した。
「まず、裏採用を希望する親族や関係者は、指定された民の座へを振り込みます」
松田は座の名義をかした。
「その座の名義は、健太の学代の友が代表を務めるコンサルティング会社でした」
松田は断言した。
「彼らによって作られた実態のないダミー会社でした」
松田は次の流れを説した。
「そこへ振り込まれたは、数料という名目で即引きされます」
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松田は画面を切り替えた。
「引きされた現は1度に数百万円単位で、別の方の座へと分散送されていました」
複数の方の通帳コピーが映しされた。
松田はその名義を説した。
「それらの座名義は、郷田が過に購入した休眠会社の名が使われていました」
ペーパーカンパニーを経由させることで、資の所を完全に隠蔽しようとしたのである。
私は確認した。
「しかし最終な着先は隠せなかったのですね」
松田が確信に満ちた声で頷いた。
「その通りです」
松田は資の終着点を示した。
「最終に資が集約されていたのは、蒼井総管理の特別座でした」
松田はさらに説を続けた。
「そしてその座から、郷田の個名義の投資用座へ毎定額が流れていました」
画面には、郷田が購入した都内の級タワーマンションの登記報が表示された。
さらに、健太の名義で購入された級国の売買契約の写しも並んでいた。
の真面目な努力を蹴落として得たで、欲の限りを尽くしていたのである。
私は尋ねた。
「健太の関与を示す直接な証拠はどこまで固まりましたか」
私の問いに、松田は音声ファイルのアイコンを再した。
スピーカーから、健太の軽な声がはっきりと流れした。
『あ、もしもし。
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先の件だけどさ』
健太の声であった。
『おじさんが推薦枠を1つ空けてくれたから、までに例の座へ1000万円入れておいてよ』
健太はさらに続けた。
『入が確認できたら、記試験の点数はこっちで満点にき換えておくから』
話の相は、ある方企業の経営者であった。
自分の息子の就職を確実にするため、裏を支払うことを約束していた。
音声データのとダミー会社への振り込みは、寸分の狂いもなく致していた。
健太は自らの携帯話を使い、応募者側と直接交渉をっていたのである。
松田は報告した。
「その通話記録とメッセージ履歴の保全は、すでに完しております」
言い逃れのできない決定な証拠であった。
彼らは自分たちの権力が永に続くと過信し、痕跡を残すことすら恐れていなかった。
さらに松田は、しい帳簿データを提示した。
「アークイノベーションの正規予算からの横領も確認されました」
松田は内容を解説した。
「社内のセキュリティ化という名目で、蒼井総管理へ増し請求をわせていました」
松田は横領の総額を告げた。
「架空の警備員配置や設備点検費として、会社から毎2000万円くを詐取していたのです」
会社の資産をい物にしながら、正当な経営をおうとする美咲社を追い詰めていたのである。
組織を蝕む寄虫の正体が、完全にのにさらされた。
私は次の段階について尋ねた。
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