みかん小説
本棚

"毒蛇から社長を救った男を笑った人事部長" 第19話

45階に到着し、扉がいた。

静まり返ったフロアの突き当たりに、特別面接のな扉が見えた。

扉の脇には、蒼井総管理の警備員たちが落ち着かない様子でっていた。

彼らの背から、郷田の笑いと健太の軽な話し声が微かに漏れていた。

彼らはまだ、自分たちの破滅が目に迫っていることなどにもっていなかった。

私は着の襟を正した。

静かに歩踏みした。

全ての決着をつけるための台が、今目のにあった。

曜の午950分。

私は特別面接のな防音扉のに静かにった。

壁面に埋め込まれた真鍮のプレートには「関係者以入禁止」の文字がたく刻まれていた。

呼吸を1つえた。

取っにをかけて、ゆっくりと扉を押しけた。

内にを踏み入れた瞬、過剰にやされたのが肌を鋭く刺した。

部の央に設えられた方形の会議用テーブルの奥には、4名の男たちが待ち構えていた。

座の央にふんぞり返っていたのは、事部の郷田であった。

濃紺の級スーツの腹回りを窮屈に膨らませ、遜な笑みを元に浮かべていた。

その隣には事部員の健太が、子の背もたれにく体を預けて座っていた。

指先にはブランドの指輪がっていた。

テーブルので退屈そうに貧乏ゆすりを繰り返していた。

広告

郷田の側には、曜の夕方に応接で密談を交わしていた2名の取締役が並んでいた。

2は居が悪そうに肩を縮こまらせていた。

私と線がうのを避けるように目を伏せていた。

さらに部のの壁際方には、蒼井総管理の黒い腕章を巻いた警備員が2直していた。

扉が背でい音をてて閉ざされた。

密の静寂が完成した。

郷田が太い首をゆっくりと回した。

濁った瞳で私を品定めするように見据えた。

「逃げさずに顔をしたことだけは褒めてやるよ」

健太が品な笑い声をげた。

テーブルのに置かれた類の束を、のひらで叩いた。

「先週は気なを利いてちったが、ようやく自分の無力さに気づいたようだな」

健太は私を嘲笑した。

「おじさん、やっぱり無職の筋肉バカは世の厳しさをらなかっただけだよ」

健太はさらに言葉を続けた。

「30歳で民企業の職歴ゼロなんて、うちが拾ってやらなきゃ野垂れに確定じゃん」

健太はを乗りした。

嗤うように私の顔を覗き込んできた。

「経歴詐称を業界に通報されたら困るから、泣きついてきたんだろう」

私は2の挑発な線を静かに受け止めた。

テーブルの正面へと歩みをめた。

用されていたパイプ子には腰をろさなかった。

広告

背筋を真っ直ぐに伸ばして直した。

「着席の指示を頂いておりませんので、ったままで結構です」

私の落ち着き払った声に、同席していた配の取締役が微かに眉をひそめた。

郷田はを鳴らした。

嘲けるような笑いをさらにめた。

「相変わらず無駄に態度だけは派だな。兵隊崩れが」

郷田は机のに置かれていた類を、私の目のへと乱暴に滑らせた。

表面には「専属警備業務受託ならびに秘密保持誓約」と印刷されていた。

先週提示された内容よりも、さらに文面が過酷なものへとき換えられていた。

郷田が机のに両肘をついた。

指を組みわせながら威圧な調で告げた。

「条件をもう度教えてやる。よく聞け」

郷田は内容を読みげた。

「が社が指定する蒼井総管理の専属警備員として、駐の警備とゴミ集積所の管理をえ」

郷田は続けた。

「労働は24の交代制、取りのは15万円だ」

郷田はさらに制限を加えた。

「業務り得た社内報の切のを禁じ、社への再就職活も全面に禁止する」

郷田は最に罰則を告げた。

「3以内の自己都退職には違約として1000万円の支払いを義務付ける」

骨な権侵害と違法極まりない奴隷契約の条件が並んでいた。

私は机のの面に落とした線を、ゆっくりとげた。

平坦な声で問いかけた。

「郷田部、確認させてください」

私は郷田の顔を見た。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: