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"奪われた手柄と残された受領印" 第13話

椎名はデスクのに散らばる分い仕様を見つめた。

の端を押さえていた彼女の指先から、張っていた力がすうっと抜けていく。

「……困っています。会社のために資は増やしたい。でも、今の現でのテストを途半端なまま放りして、未完成なものを売りたくありません」

俺はちがり、彼女の隣の席の子を引いた。

「そのつの課題から、順番に話しいましょう。僕も、この会社を絶対にく続けたいですから」

椎名が子に腰掛けるまで、俺は静かに待った。

かつて誰かにそうしてもらえた温かさを、今度は自分ので彼女へと返した。

共同創業者も交えた話しいので、現実な方針が固まっていった。

投資からの求をすべて呑むことはできない。

決済能の実装は見送り、ベーカリーでの受け渡し管理に特化した確実な成果とデータを見せて、再交渉をうことに決めた。

「できない条件に対して、易に『できる』と嘘をつかない」

会議が終わった、誰も鳴られることはなく、誰も部から追いされることはなかった。

そのの夕方、俺たちは再びベーカリーへとを運んだ。

スケジュールの変更と、現の捗状況をありのままに主へ説した。

主は焼きたてのパンを並べながら、あっけらかんと笑った。

「なんだ、そんなことかい。

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今できている能がちゃんとけば、それで分だよ。いきなり仕組みが全部ガラリと変わる方が、寄りにはかえって困るからね」

俺は操作画面をいて見せた。

「まず、厨で予約された商品を棚に置いたところまでを確認します。レジでの受け渡し確認は、その次のステップでいます」

主は老鏡を押しげた。

「よし、の朝、の準備のに実際に触ってみよう。楽しみにしてるよ」

事務所へ戻る帰り、椎名はさな文具にち寄り、透なビニールケースを購入した。

「パンさんで使う、の伝票を濡らさずに挟んでおけるケースです」

俺はわず微笑んだ。

「しいITシステムを作るのに、の具も緒に用するんですね」

椎名は誇らしげに胸を張った。

「現の方々がしい械に慣れるまでは、これまでできていた具がすぐそばにあった方が絶対にいいですから」

俺は彼女の横顔を見つめた。

「椎名さんにとっても、そういうできるものってありますか?」

椎名はを向いたまま、しだけ歩幅を緩めた。

「最は……仕事のに、緒に温かい夕飯をべてくれるが隣にいてくれると、すごくします」

彼女のの先端が、夕暮れの赤に染まっていた。

「……今は、姜焼き以のメニューにしてみますか?」

椎名は振り返り、が咲くように笑った。

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「今は、私がおを決めてもいいですか? ちゃんとお腹いっぱいべたら、今の仕事は本当におしまいにしましょう」

「はい。俺もそうします」

そして、運命の社内システム発表会のがやってきた。

きなホテルのカンファレンスルームには、くの役員や取引先の役たちが集まっていた。

壇にった成瀬は、仕ての良いスーツを着こなし、満面の笑みでプレゼンテーションを始めた。

「従来、舗ごとに作業のアナログな帳票でわれていた受け取り案内業務を、この画期なシステムにより、元に速処理することが能となります。本は、全舗展に向けて完璧に準備がったデモンストレーションをご覧に入れます」

成瀬が元のタブレットを操作すると、巨スクリーンに第舗の注文データが表示された。

あらかじめリハーサルで決めてあった、テスト用の単データだ。

成瀬が得げに完ボタンを押すと、画面のステータスが綺麗に『受取済』へと切り替わり、会からきな拍が湧き起こった。

成瀬は満そうに礼した。

「ありがとうございます。このように、誰でも直に……」

その、最列に座っていた取引先の担当役員が、マイクをに取って発言した。

「素らしいレスポンスですね。では、事の打ちわせでお願いしていた通り、舗目を同に接続してかしてみてください。

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