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"奪われた手柄と残された受領印" 第16話

俺は主の目をまっすぐに見つめた。

「ボタンの配置と言葉を修正したら、もう度試していただけますか? 今度は、僕たちが使い方を説するに、直で触ってみていただきたいんです」

主は堵したように笑顔を取り戻した。

「それなら、私にもできるとうよ。しい械を使うのは怖かったけど、私が悪いんじゃないって言ってもらえるなら、もうし付きってみるよ」

をた瞬、俺の取りは鉛のようにくなっていた。

隣を歩く椎名の顔を見ることすら、怖くてたまらなかった。

使うのを第に考えると言いながら、俺も結局、の会社の成瀬たちと同じではないか。

現の切迫した状況を、ので像しきれていなかったのだ。

椎名が隣でち止まり、俺の顔を覗き込んできた。

「牧野さん。何から直せば良さそうですか?」

俺は俯いたまま答えた。

「……まず、厨の準備完と、レジの受け渡し完が、同じ画面の同じような所に見えてしまっている点です」

「では、そのつの作業の実際の線を、もう度見せてもらいましょうか」

俺はわず彼女を見つめ返した。

「……僕を、責めないんですか? 展示会までの残り数が、また減ってしまったんですよ」

椎名は議そうに目を丸くした、柔らかく微笑んだ。

「直すための向きな話をしたいんです。

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原因がはっきりと分かったのに、あなたを責めてを浪費してしまうなんて、もったいなさすぎますから」

彼女はいつもの軽やかな取りでを歩きした。

失敗した自分にはここにいる資格がないと勝に怯えていたのは、俺だけだったのだ。

オフィスに戻った俺たちは、主のきをのにき起こした。

「厨では、焼きがったパンを袋に入れたら、専用の棚に置く。売りでは、その棚から袋を取って、レジでお客様にお渡しする」

椎名がメモを見つめた。

「主さんが画面のにじっとち止まるなんて、数秒もないんですね」

俺はく頷いた。

「はい。僕は画面を操作する順番ばかりを机ので考えていました。でも主さんは、商品を棚に置く順番で体をかしているんです」

椎名が鉛をらせた。

「それなら、厨の画面には『準備の商品覧』だけを表示して、完の操作自体をなくしてはどうでしょう。受け渡しの完確認は、売りのレジ画面でしかえないようにするんです」

俺の目のがパッとけた。

「物理に違ったボタンを押せないように、端末ごとに役割を完全に分けましょう。ボタンにく文字も、僕たちの発用語ではなく、おで普段使っている言葉に変えます」

「『完』ではなく、『お渡し済み』ですね」

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『完』と言われても、何が終わったのかをので度変換しなければならない。

主が何気なくにしたい言葉を、椎名がそのまま仕様にき留めた。

俺たちがで考えた理屈っぽい説よりも、実際に現で汗を流すのの言の方が、遥かに正確に物事を伝えてくれる。

「もう舗のテスト程を、しだけろへずらしましょう。今回の結果と改善策を、あちらの舗にも正確にお伝えします。連絡は私から入れておきますね」

椎名は失敗した事実も、これから修正する箇所も、何つ誤魔化すことなくありのままに記録に残した。

オフィスのパソコンで、俺は具が起きたテストの操作ログを切に保した。

かなかった画面の記録を消さずに残すことは、像していたよりもずっと勇気のいる作業だった。

「これを見せたら……投資の方への説は、もっと難しくなるかもしれませんね」

椎名は画面のログを見つめ、静かに微笑んだ。

「そうですね。でも、見なかったことにして誤魔化して売るより、今この段階で分かって本当によかったです」

俺はわずをいていた。

「椎名さんは……僕がの会社で『無能な裏方』と罵られていたことを、覚えていますか?」

「ええ、覚えていますよ」

俺は胸の内にある暗い澱を吐きした。

「今、全く同じことを自分で自分にってしまいました。

役にたないなら、僕はまた捨てられるんじゃないかって……」

椎名は元にメモ用を枚引き寄せ、今修正すべき箇所をつだけペンできした。

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