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"母の葬儀を拒んだ叔父と、消えた教育資金350万円" 第5話

駅へ向かうたい夜を歩きながら、私はポケットので母のさな銭入れをく握りしめました。

に入っていたのは千円札枚と銭が数枚だけでした。それでもあの座敷にいたたちの酷な施しを受けるより、母が残してくれたこの銭の方が何千倍も尊いとじていました。

母が待つ病院の霊へ戻らなければなりません。私で、母の命の幕をきちんとろさなければならなかったのです。

病院のたい霊へ戻った私は、い布に覆われた母の顔の横でただ静かに佇んでいました。

親族に拒絶され、歳の力ではどこへ連絡すればいいのかも検討がつかずだけが無に過ぎていきました。

護師さんから次の搬送先を尋ねられ言葉に詰まっていたその、霊のい扉が勢いよくきました。

息を切らし、ずぶ濡れのレインコートを脱ぎながら駆け込んできたのは、母の職の同僚だった森さんでした。

「まほちゃん、連絡が遅くなってごめんね。今朝会社でお母さんの訃報を聞いて、いてもたってもいられなくて」

母が勤めていたさな町で、以も机を並べて事務をしていた女性でした。森さんの背には、同じの主任や事務の女性たちわせての同僚が駆けつけてくれていました。

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「森さん、私、本のおじさんのところへったんですけど、誰も伝ってくれなくて」

張り詰めていた糸が切れ、私の目から粒の涙が溢れしました。

森さんは私の濡れた肩を力く抱きしめ、温かいのひらで何度も背をさすってくれました。

「もういいのよ、まほちゃん。でよく頑張ったね。あのたちのことなんて気にしなくていいから。私たちがお母さんをちゃんと送るからね」

その言葉にの同僚の方々も力く頷いてくれました。たちがいてくれることのさと温かさが、凍りついていた私の胸をじわりと溶かしていきました。

森さんは際よく携帯話を取りし、内で信頼できる公営の民葬祭業者へ配を入れてくれました。

別の同僚の方は、病院の精算窓や診断の受け取り、役所へ提する届の記入の仕方をつずつ私に教えてくれました。

「お母さんはね、のみんなから本当に慕われていたのよ」

控で温かいお茶を渡しながら、森さんは静かに語ってくれました。

「どんなに仕事が忙しくても嫌な顔をつせず、まほちゃんの学費を稼ぐためだって言っていつも笑顔で帳簿をつけていたわ。お母さんの最のお別れを粗末にするわけにはいかないじゃない」

翌、母の勤務先のたちの温かい支援のもと、さな斎で族葬が執りわれました。

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親族の姿はもありませんでした。

しかし祭壇の周りにはのたちが持ち寄ってくれたい菊のが並び、母の穏やかな笑顔の遺を優しく囲んでいました。

派な式ではありませんでしたが、母をから悼み、謝を伝えてくれるたちだけの温かく静かな見送りでした。

最のお別れの、棺のに母が好きだった本と、私がに入れた学の格通のコピーを入れました。

お母さん約束するよ。私絶対に学へって自分のできていくからね。

葬のたい煙を見げながら、私はのでく誓いました。

葬儀を終えた、私にはち止まっているはありませんでした。国学の入学続きの締め切りが翌に迫っていたのです。

母が残してくれた普通預の残は、母の入院費や今回の民葬の費用を支払うとほとんど底を突きかけていました。

学の入学と期授業料を払えば、翌のアパートの賃や々の費すら残らない状態でした。私は学の学課の相談窓へ向かいました。

事を説した私に対し、窓の担当職員は非常に親になって制度を調べてくれました。

「保護者が急逝された学を対象とした授業料の全額免除制度と、入学の納付猶予制度があります。それから本学支援構の緊急採用奨学もすぐに申請できますよ」

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