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"母の葬儀を拒んだ叔父と、消えた教育資金350万円" 第8話

そしてその事業の縮に伴い、叔父のの子供たち、つまり私から見て父方の従兄妹に当たる優と耶も職を失い、次の働きを探している最だというのです。

「優は今で歳、耶は歳だ。とも優秀な子なんだが、今の景気じゃろくな転職先が見つからなくて困っている」

叔父の言葉を聞きながら、私はかつて本でちらりと見かけたさな男の子と女の子の姿をいしました。あの、座敷の奥の暗い廊から怯えたような丸い目で、座する私を見つめていた学のでした。

叔父はためらう様子もなく、当たりの権利を主張するかのような調で続けました。

「おの会社、今ちょうど途採用をかなり積極にやってるんだろ。ネットの求広告を見たらいろんな職種を募集していたぞ」

嫌な予が確信に変わりました。

「親戚なんだからさ。融通が利くだろう。優と耶のくらい、おの会社で引き取って入れてやってくれないか」

受話器を握る私のに、自然と力がこもりました。

、母が急して途方に暮れる歳の姪に対し、「自分たちだけでやれ、藤崎のを巻き込むな」と鳴り通して追い払ったが、今度は自分の子供たちの就職を頼みに来たのです。

「おじさん、うちの会社の途採用は全て公募による正規の選考をっています。

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どなたであっても特別扱いはしておりません」

「おいおい、何を臭いことを言ってるんだ。おは会社の社、トップなんだぞ。社の鶴の声があれば履歴を見て即決で採用できるだろう。赤のを雇うくらいなら、内を用するのが本筋というものだ」

叔父ののには公私混同という概も、に自らが犯した非な仕打ちに対する反省も、微もしていないようでした。

ただ自分の都で血縁を振りかざし、成した姪のを利用しようとしているだけでした。

激しいりが湧きがりそうになりましたが、私は呼吸をしてを鎮めました。

に鳴り返して話を切ることは簡単でした。しかしそれではの叔父の勝な振るいと同じ次元に堕ちてしまいます。

それに優と耶というの従兄妹がどのようないで転職を考えているのか、叔父のに乗せられているだけなのか、まだ分からない部分もありました。

「履歴と職務経歴を拝見しないことには何も判断できません」

私の返答に、受話器の向こうの叔父は求が通ったと点したのか急に弾んだ声をしました。

「そうか。話が分かるじゃないか。類ならいくらでも用させる。いうちにを連れて、おの会社へ直接挨拶にかせてもらうよ」

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「わかりました。来週の曜の午、本社でお待ちしています」

私は来社のだけを淡々と告げ、叔父の浮かれた相槌を待たずに話を切りました。

静まり返った社で、私は元の帳をき、曜の予定欄にの名をき込みました。の歳を経て、父方の親族が自ら私のに現れようとしていました。

約束の曜の午、私は受付から連絡を受け、来客用の会議へと向かいました。

な目調の扉をノックして部に入ると、ガラス張りのきな窓を背にしてつのが待っていました。

座にふんぞり返るように腰掛けていた正尾叔父は、私が入ってきたのを見るなりちがってげさに両を広げました。

「おお、まほちゃん。派なビルじゃないか。受付の嬢ちゃんたちもが良くて、さすが企業の社だとしたぞ」

齢相応に髪が増え顔の肉がし弛んでいたものの、傲な目つきと押し付けがましい態度はのままでした。

叔父の隣には、紺のリクルートスーツにを包んだ若い男女がい表で並んで座っていました。

兄の優は歳。し緊張で肩をこわばらせながらも、落ち着いた目元にき父の面が微かに宿っていました。妹の耶は歳。

膝のに置いた鞄の持ちをぎゅっと握りしめ、気に私を見つめていました。

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