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"母の葬儀を拒んだ叔父と、消えた教育資金350万円" 第9話

「とも社に挨拶しなさい。おたちの従姉のまほちゃんだ」

叔父が促すと、優と耶は子からちがり私に向かって直でくをげました。

「お忙しいところおをいただき、ありがとうございます。藤崎優です」 「藤崎耶と申します。本はよろしくお願いいたします」

の声には父親のような横柄さはなく、面接に臨む求職者としての真摯な礼儀正しさがじられました。

「座ってください。代表の藤崎です」

私がく挨拶を交わして向かいの席に着くと、正尾叔父は待ってましたとばかりにを乗りしてきました。

「いや、とも真面目だけが取り柄でね。うちの会社が畳むことになっちまったからこうして連れてきたんだ。内なんだから話はいだろう。どこか適当な部署の席をつ、すぐに用してやってくれないか」

叔父は産の菓子を机の端に押ししながら、当然の権利を求するかのように笑いました。

私は叔父の言葉には返事をせず、机のに置かれた通の封筒にを伸ばしました。

「履歴と職務経歴を拝見します」

封筒から類を取りし、枚ずつ丁寧に目を通しました。

優は元の学を卒業、叔父の会社で建築資材の法営業を担当していました。規のび込み営業から既顧客の保守管理までにこなし、売の維持に貢献してきた実績が具体な数値と共に然と記載されていました。

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耶はをた、堅の通販関連会社でカスタマーサポートの業務を経験していました。顧客からの苦対応や問いわせの対応マニュアル作成を主導し、対応品質の向で表彰された経歴がかれていました。

とも決して親のすねをかじって遊んでいたわけではなく、それぞれの現で臭く実務を積みねてきたことが類から伝わってきました。

職種としても現の私たちの会社が求めている法営業担当、そして顧客対応をうカスタマーサクセス職の募集項から全くれている経歴ではありませんでした。

私が類を読み終えるのを待ちきれないように、叔父が再びを挟んできました。

「どうだ、申し分ないだろう。血の繋がった内が会社の枢にいれば、おだってだろうが。から入ってきた赤のの社員なんて、いつ裏切るかは分からんからな」

叔父のからた浅ましい言葉に、優がわずかに眉をひそめ居悪そうにを縮めました。耶もまた、父親の袖をさく引いて宥めようとしていました。

私は元の類を揃え、机のに静かに置きました。そして正尾叔父ではなく、正面に座る優と耶の目をまっすぐに見つめました。

「おのこれまでのご経験とお仕事に対する姿勢はよくわかりました」

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叔父の顔に勝利を確信したような笑みが浮かびました。しかし私はその笑顔に目を向けることなく、の従兄妹に向けて静かに言葉を続けました。

「うちの会社には途採用の公式な募集枠があります。入社を希望されるのであれば、採用サイトから正規の応募続きをってください。親戚枠も縁故枠もありません」

私の言葉が会議の澄んだ空気を切り裂いた瞬、正尾叔父の顔から笑みが凍りつき、歪んだへと変わっていきました。

会議のを刺すような沈黙が満たしました。正尾叔父は机のに両をつき、子の脚をな音で鳴らしながらちがりました。

「なんだ、その言いは」

叔父の声はく濁り、顔の皮膚がりで赤黒く染まっていました。

「親戚枠も縁故枠もないだと? 内と血の繋がった従兄妹を呼びつけておいて、よくもそんなが利けたものだ」

私は姿勢を崩さず、叔父の険しい線を真っ向から受け止めました。

「私は事実をお伝えしただけです。当社の採用は応募してくださる全ての方に対して公平にわれています。血縁だからと言って便宜を図ることもなければ、過の遺を理由に払いにすることもありません」 「綺麗事を並べるな」

叔父は唾をばしながら、私の顔へ指を突きつけました。

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