"白いワンピースの帰還" 第3話
の入りは記録され、警察はナンバーときをきした。だが、子どもが1で歩く姿はどこにも映っていない。
美咲はつぶやいた。
「どこかに連れてかれたんじゃ……」
久志は暗い駐を見渡したまま、何も言えなかった。
翌朝になっても、桜の方は分からなかった。
警察は夜けと同に現をもう1度確認した。面に落ちたさな靴、、髪留めなどがないかを探したが、桜につながるものは見つからない。
周辺の防犯カメラも調べられた。向かいのコンビニ、バス、くのガソリンスタンド。
どこにも、桜の姿は映っていなかった。
事件の理由は、まだ見えてこなかった。
警察は、桜が消えた帯に内にいたたちを1ずつ探した。
パチンコ台に座っていた客。
景品カウンターで交換していた。
トイレからてきた。
全員に、いワンピースの子どもを見なかったかと確認した。
だが、返ってくる答えはほとんど同じだった。
「見ていない」
内はるかったが、所によってが落ちていた。柱の横や景品コーナーの裏側は、カメラに映りにくい。
映像を何度も見返すで、警察は柱のに瞬だけきがあるようにじた。けれど、それが誰なのかは分からなかった。
さらに、美咲の携帯話の通信記録も調べられた。
桜が消えたに、の側付で1度だけ波が途切れていた。
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すぐに復旧していたが、そのタイミングは桜の失踪となっていた。
美咲は、桜が1でへるはずがないと言い切った。
「そんな子じゃありません。らない所で、私かられてにるなんて絶対にありません」
久志も同じだった。
「のも、周囲も、何度も探しました。1でたとはえません」
そので、1つだけ気になる証言が寄せられた。
のすぐそばの駐で、いワンピースの子どもと男が緒にいたというものだった。
証言者はくで働く会社員だった。夕方、黒いを着た背のい男が、子どもを抱いていたように見えたという。
ただし、その証言ははっきりしたものではなかった。
男の顔も、のも、ナンバーも分からない。
同じように語るも、にはいなかった。
それでも警察は、の構造を改めて確認した。
景品コーナーの奥には曲がり角があり、そこからのが見える。柱や棚がく、いなら誰かと緒にへ抜けることもできる。
美咲がしれていた数分のに、桜が連れされた能性は残っていた。
警察は駐から周辺、さらに港の方向へ調べを広げた。
そこでまた、別の証言が届いた。
港のくで、いワンピースの子どもが男に抱かれてに乗せられていたという話だった。
消えた映像。
内の角。
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黒いの男。
そして港の証言。
ばらばらだった点が、しずつ1本の線にづき始めていた。
警察は、の防犯カメラだけでなく、映像の管理方法にも注目した。
調べをめると、パチンコの映像は部の管理会社に任されていることが分かった。内のパソコンには映像の部しか残っておらず、カメラごとに保も異なっていた。
しかも、桜が消えた帯のデータだけが、自然にくなっていた。
の責任者は、カメラのメンテナンスは業者に任せていると説した。その業者は普段からに入りし、パソコンの設定も管理していた。
「なぜ映像が消えたのか」
警察が尋ねても、返ってきた答えは曖昧だった。
「そのだけ、記録が止まっていたようです」
業者は、隔操作をうこともあると認めた。しかし、誰がいつ記録を止めたのかはらかにならなかった。
さらに設定ファイルを調べると、特定の帯に映像がきされていた形跡があった。美咲と桜がカウンターにいた直から数分だけ、記録が極端にい。
それ以の部分は、問題なく保されていた。
警察は業者の入り記録や作業報告も確認した。に1度の点検は記録されていたが、映像が途切れたはその程とは関係がなかった。
同じ業者が管理するのパチンコにも聞き込みがわれたが、同じの同じにトラブルは起きていない。
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