"夫の知らない家" 第1話
あののことは、今でも細かいところまで覚えています。
朝のの匂いも、し遅れていたのニュースも、スーパーで見た卵の値段まで。
それくらい、そのは私のの流れが、音もなく変わったでした。
きっかけは、本当にどうでもいいことだったのです。
夫のシャツのポケットから、枚のレシートがてきただけ。
それだけでした。
その朝、私はいつものように洗濯をしていました。
夫の名は也。歳。
数はないけれど、真面目で、ではほとんどをさないです。
結婚して。
きな喧嘩もなく、特別に仲がいいわけでもない。
けれど、悪くもない。
なくとも、私はそうっていました。
子供は。
学の娘、真帆。
最は父親よりもスマホの方に興がある頃で、のは静かなものです。
也は毎朝にをて、夜はだいたいに帰ってくる。
遅いはあるけれど、連絡は応ある。
休勤も、たまにある。
よくいる夫。
よくある庭。
そうっていました。
レシートを見つけたのは、曜の朝でした。
洗濯を回すに、なんとなくポケットを確かめたのです。
ティッシュが入ったままだと面倒なので、それはいつもの癖でした。
けれど、その、シャツの胸ポケットからてきたのは、ティッシュではありませんでした。
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さく折りたたまれた、枚のレシート。
私は最初、コンビニのものかといました。
けれど、広げてみると違いました。
ホームセンターのレシートでした。
買っていたのは、トイレットペーパー、台所用スポンジ、器用洗剤、ごみ袋、いタオル枚。
私はそのを見たまま、しだけけなくなりました。
変だな、とったのです。
うちでは、その週にトイレットペーパーを買ったばかりでした。
スポンジも、まだしいものに替えたばかり。
ごみ袋も、まとめ買いしてある。
つまり、それはこのの買い物ではありませんでした。
最初にそうった、私は自分で自分の考えを打ち消しました。
会社じゃないの。
そういうこともあるでしょう。
誰かに頼まれたとか。
けれど、也は会社のことをに持ち込むではありません。
頼まれ事をしても、わざわざ自分で用品を買いにくようなでもありません。
何より、そのレシートには妙なものが混じっていました。
子供用のプラスチックのコップ。
青い熊の絵がついたもの。
点。
娘の真帆は、もう学です。
そんなものは使いません。
うちは来客用の器を買うようなでもありません。
その点だけが、のでひどく浮いて見えました。
私はレシートを畳んで、もう度きました。
付はの曜。
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曜。
その、也は急に会社に呼ばれたと言って、昼過ぎにてきました。
帰ってきたのは夜の。
し疲れた顔をしていて、私はく考えもせず「お疲れ様」とだけ言いました。
あのの疲れた顔をいして、胸の奥がしだけたくなりました。
そのの午、私はどうしても落ち着かなくなって、買い物のついでにそのホームセンターへきました。
で分ほどの所にある、からはあまり使わないです。
也の会社とは、まるで方向が違いました。
に入るから、嫌なじはしていました。
でも、確認したかったのです。
自分が考えすぎなのか。
ただの偶然なのか。
のサービスカウンターで、私はかなり自然な質問をしました。
「このレシート、支払いはカードですか? 現ですか?」
本当は、そんなことを教えてもらえるわけがないと分かっていました。
案の定、員の若い女性は困った顔をしました。
私は慌てて笑って、
「計簿をつけていて、ちょっと確認したかっただけなんです」
と、ごまかしました。
すると彼女は、レシートそのものではなく、買われた刻だけを見て言いました。
「曜の午台ですね」
それだけ。
それだけなのに、私は妙にはっきりしてしまいました。
曜の午。
也が会社にくと言って、をたです。
帰り、私は回りをして帰りました。
理由はありません。
ただ、に真っ直ぐ戻る気になれなかったのです。
信号待ちでを見ている、ふと、おかしなことに気づきました。
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