"追い出された正月の一万円" 第5話
そうからえた瞬、胸の奥を締め付けていたい枷がれ、目のの界が急に広く、るくなったのをじた。
のが本格にに吹き始める頃、私は通りから歩入った、静かなの片隅にあるさな空き舗を借り受け、さなカフェを始めた。メニューは、私が昔から得としていた作りの漬物と、炊きてのご飯で握る温かいおにぎりをすだけの、本当に素朴なおだった。
「おばあちゃんの」とかれたさな板を掲げた初の午、簾をくぐって最初に入ってきたのお客さんは、なんと学帰りの所の学たちだった。子供たちは物珍しそうに内を見回し、私がしたおにぎりをきなで頬張った。
「おばあちゃん、このおにぎり、めっちゃ美しい!」
子供たちのその元気で屈託のない言葉を聞いた瞬、私は夫をくしてからのヶで初めて、の底から弾けるように声をげて笑った。
の営業を終え、夜にのかりを消してにると、澄んだの夜空には、きな満が静かに、そして圧倒な優しさで輝いていた。私はその美しいを見つめながら、かつて正の朝に私をたく突き放した息子夫婦に向かって、のでそっと、しかし憐れむように語りかけた。
「ありがとう。
あなたたちがあの朝、私をから追いしてくれたおかげで、私はやっと本当の自由をに入れることができたわ」
族に拒まれ、たいので孤独に泣いたあの正の夜の痛みも、今では私がしいを力く歩むための、切な跡の部だ。はに残酷で容赦ないけれど、それでも腐らずににめば、必ずどこかでしいが差し込むのだと、今ならから信じられる。
静かな夜が私の頬を優しく撫で、私は満に向かって静かに微笑んだ。
さあ、これからは、誰のにも隠れない、私だけの素らしいだ。
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