"田舎姑の一億円裁き" 第13話
データというかぬ証拠のでは、どんな言い訳も通用しなかった。
「以をもちまして、私、佐藤かよ子は、代表取締役佐藤健太氏の解任をここに正式に議いたします。本議に賛成の株主は、ご起をお願いいたします」
かよ子がそう言うと、彼女自がすっくとちがった。
彼女の保する株式は60%。
その瞬、議の決は決定した。
の役員たちが賛成するか反対するかなど、もはや何のも持たなかった。
健太はそので、自分が築きげてきたと信じていた会社のトップの座から、正式に引きずりろされた。
「よって本議は決されました。これより佐藤健太氏は、代表取締役の任を解かれます」
松田弁護士の非な宣告がされた。
すべてを失い、抜け殻のようになった健太とレナを残し、役員たちは1、また1と退していく。
彼らはもはや、元社となった健太たちに瞥もくれなかった。
やがて広い会議には、かよ子と松田弁護士、そして健太とレナの4だけが残された。
かよ子はゆっくりと2に歩み寄った。
そして初めて、彼らの目をまっすぐに見据えた。
その瞳には、母親としての温かさは片も残っていなかった。
「勘違いしないでちょうだい」
かよ子は静かに、しかしの芯まで凍らせるようなたい声で言った。
「これで終わりだとってはいないでしょうね。
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あなたたちには、まだ果たしてもらわなければならない責任が残っています」
その言葉のを、健太とレナはまだ理解できなかった。
しかし、これから始まる本当の獄を予し、2はただなすすべもなく震えるしかなかった。
かよ子はまず、抜け殻のようになった息子、健太に向き直った。
「健太。あなたはこの会社をゼロからちげた。そのは、本物だったはずです」
声には、わずかながら母親としてのれみがにじんでいた。
しかし、それも瞬のことだった。
かよ子の表は、再び氷のような徹さに戻る。
「しかし、いつからかその初を忘れ、傲りにをい尽くされてしまった。だからあなたには、もう1度ゼロからやり直してもらいます。この会社で、1の平社員としてね」
「平社員……俺が?」
健太は信じられないという顔で聞き返した。
自分が設した会社で、自分が採用した部たちので働く。
それは、刑宣告よりも屈辱な罰だった。
「嫌だと言うのなら、それでも構いません。そのは、会社に与えた損害のすべてを、個として賠償していただきます。あなたにその覚悟があるのなら」
かよ子の言葉は、選択の余を与えているようで、実際には健太を袋に追い詰めていた。
数億円にのぼるであろう損害賠償。
それを支払う能力など、健太にあるはずもなかった。
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「分かった……やります」
健太はかすれた声でそう答えるのが精杯だった。
彼のプライドは、この瞬、完全に砕された。
次に、かよ子のたい線がレナへ向けられた。
レナはその線に射抜かれ、わずを固くした。
「さて、レナさん」
かよ子はゆっくり彼女へづいた。
その歩歩が、レナの臓を締めつける。
「あなたは常に、自分を流だと信じて疑わなかった。そして、それ以のを、伝統を、故郷を、見し侮辱してきた。特に、汗流してものを作るという為を、の底から軽蔑していたわね」
かよ子の言葉の1つ1つが、レナの過の言を正確にえぐりした。
結婚式のの侮辱が、脳裏に蘇る。
「そんなあなたには、最の教育を受けさせて差しげましょう」
かよ子はレナの目のに、1枚のパンフレットを置いた。
それは、佐藤友禅の職見習い募集の案内だった。
「あなたはから、京都にある私ので働いてもらいます。本当の仕事というものがどういうものなのか、その体で1から学びなさい」
レナの顔が絶望に歪んだ。
京都の田舎で、職見習いとして働く。
価なブランドスーツも、入れのき届いたネイルも許されない世界。
とにまみれ、朝から夜まで単純な力仕事にけ暮れる々。
それは、彼女が最も忌み嫌い、見していた世界のにを置くことをしていた。
「嫌です。私がどうしてそんな」
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