"8年目の松林" 第8話
佐藤教は首を振った。
「そんなことはありません。徒の見違いでしょう」
取り調べは2続いた。
佐藤教は供述を変えなかった。松本美子とは業務の関係だっただけだと言った。当、で学事について話したことは認めた。しかし、それ以は会っていないと主張した。
刑事は、伊藤の証言をした。
「午4頃、松林であなたと松本さんが緒にいるのを見たという証言があります」
その瞬、佐藤教の表がわずかに固まった。
い沈黙が流れた。
やがて彼は、をいた。
「その、松本先に会ったのは事実です」
刑事はを乗りした。
「なぜこれまで黙っていたんですか」
「い会話でした。松本先が学を辞めたいと言ったので、私は引き止めました。それだけです」
「なぜ8の調査のに話さなかったのですか」
佐藤教は苦しそうに唇を結んだ。
「なことだとわなかった。それに、若い女性教師と2きりで会ったと言えば、誤解を招くとったのです」
刑事はさらに問い詰めた。
しかし、佐藤教にはアリバイが確認された。
失踪当の夜、佐藤教は親戚のにいた。夕方6から夜10まで、何ものが彼を見ていた。美子が命を落とした能性のい帯だった。
佐藤教は、犯ではなかった。
では、誰がを掘ったのか。
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刑事はを再び呼んだ。
「本当に佐藤教で違いありませんか」
は困ったように首をかしげた。
「実は、顔をちゃんと見たわけじゃありません。ろ姿でした。背がくて、体格がよくて、教先に似ていたんです。でも、確信はできません」
捜査は振りしに戻ったように見えた。
刑事は8の調査記録を再び読み返した。
そこで、ある供述に目が止まった。
保護者の田だった。
田も午4頃、松林で美子を見たと証言していた。男性と緒にいたと言った。しかしその男性が誰かは分からないと言った。
刑事はその部分に違を覚えた。
なぜ田は、くで見た男性の顔を覚えていないのか。
のであれば、誰なのか分かったはずではないか。
それとも、分かっていたのに言わなかったのか。
田が警察署に呼ばれた。
現れた田は、8よりもひどくやつれていた。酒の匂いがし、目のにはい隈があった。
刑事は静かに8の証言を確認した。
田は同じように答えた。
「男性の顔は見ていません。距がかったんです」
刑事はさらに尋ねた。
「あなたはそのの午4から農作業をしていたと言いましたね。どこの田んぼですか」
田はしごもった。
「からい田んぼです」
「具体には?」
「……の方です」
刑事たちはに確認した。
その、田を見たは何かいた。
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しかし帯は曖昧だった。午2頃に見たもいれば、夕方6頃に見たもいた。
午4から5の、田を見た者はいなかった。
さらに、元教え子たちに再び話を聞くと、1の女性がを挙げた。渡辺だった。
「あの、にへ帰る途で田さんを見ました」
「どこで?」
「松林のくです。は5頃だったといます。田さんは急いでどこかへっていました。汗をたくさんかいていて……にがついていました」
刑事は田を再び呼んだ。
今度はく追及した。
「あなたはその、松林にいましたね」
田は首を振った。
「違います」
「徒があなたを見ています」
「見違いです」
「あなたが、松本さんと緒にいた男性ではありませんか」
田は黙った。
「あなたが、を掘ったのではありませんか」
「違う。俺は何もしていない」
そう言いながら、田の声は震えていた。額には汗が滲み、膝のに置いたが刻みに震えていた。
警察は田のを捜索した。
納の奥から、古いスコップが見つかった。使われたもので、刃の部分には固まったがこびりついていた。
科学捜査研究所に送られたそのスコップから、松本美子が埋められていた所のと同じ成分が検された。
証拠がた。
田はもう、耐えられなかった。
取り調べ3目、彼はついにをいた。
「自分がやりました」
その声は、さく、かすれていた。
8にわたって隠されていた真実が、ようやく語られ始めた。
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