"水底に沈めた嘘" 第7話
その話は、あなたが教会へくにあります」
そのだけ、文の表がわずかに揺れた。
しかし何も認めなかった。
そのの取調べは、決着しないまま終わった。
伊藤はそこから再び証言を集め直した。
所。
職。
親族。
すでに度聞き取りを受けた々へ、今度は質問を変えて尋ねた。
「俊助さんが消える、文さんの周囲に変わったことはありませんでしたか」
鈴幸子は、そこで1ついした。
失踪の約2か。
文がのくで見らぬ男性と話していた。
い会話だった。
男は作業着を着ており、具箱のような物を持っていた。
当は何ともわなかった。
もう1、俊助の職にいたの技術者・も証言した。
失踪の約1か。
俊助が昼休みに1で考え込んでいた。
声をかけると、俊助はこう言った。
「に、おかしなことがあるんです」
が続きを尋ねると、俊助は急に話題を変えたという。
伊藤は、再びな振込先へ戻った。
座名義の男は、、規模な事を請け負う臨作業員だった。
そして1997。
曇野の貯池でわれた堤防補修事に参加していた記録が残っていた。
その男の息子、斎藤弘は名古で暮らしていた。
伊藤が父親について尋ねると、弘は最初、何もらないと答えた。
しかし貯池の話をすると、目を逸らした。
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「父がくなる……度だけ、ひどく酔った夜がありました」
「何か言ったんですか」
弘は迷っていた。
「だったのか、本当に聞いたのか、自信がありません」
「構いません。覚えていることを話してください」
弘はゆっくり顔をげた。
「のに沈めた、って」
それだけだった。
証拠にはならない。
酒に酔った男の言葉を、息子が何も経っていしただけだった。
だが、伊藤には方向が見え始めていた。
伊藤刑事は、俊助名義の座から作業員へ送られていたについて考え続けた。
能性は2つあった。
俊助が作業員に何かを依頼し、自分でを支払っていた。
あるいは、俊助以の物が通帳を使い、作業員へを渡していた。
夫婦の通帳を管理していたのは文だった。
2005。
文は再び警察へ呼ばれた。
今回は弁護士が同席した。
遺骨発見、文がい段階で弁護士へ相談していたことも、伊藤は把握していた。
取調で伊藤は、した作業員の名をにした。
「このをごじですか」
「りません」
文は答えた。
伊藤は、作業員が1997に貯池の堤防補修へ入っていたことを説した。
さらに俊助名義の座から、その男の座へ3か続けてが振り込まれている記録を置いた。
文は何も言わなかった。
次に失踪の公衆話。
通報が没から1半以遅かったこと。
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失踪届から3、保険会社へ支払い条件を確認していたこと。
それらを1つずつ、テーブルのに並べていった。
文は弁護士を見た。
弁護士は首を横に振った。
伊藤は最の資料を取りした。
「23件のメッセージのうち、渡辺幸さんの声と確認できたものは19件でした」
文の目がいた。
「残り4件は、別の女性です」
発信所は全て野内だった。
貯池くの公衆話。
町のバス。
そして文が通っていた教会くの2か所。
4件とも俊助が失踪するに残されたものだった。
20。
14。
7。
そして3。
伊藤は最のメッセージをき起こしたを、文のへ滑らせた。
そこにはい文があった。
「あなたが選んで。私が選ぶに」
文は、そのをく見つめ続けた。
弁護士が何か言おうとした。
しかし文は片をげて制した。
「っていました」
静かな声だった。
伊藤はかなかった。
「渡辺幸さんのことですか」
「ずっとから」
俊助が名古へ頻繁にくようになった期も。
の使い方が変わった期も。
全てっていた。
しかし、話はそこで終わらなかった。
「座からていたおは、渡辺さんに渡していたんじゃありません」
伊藤がを乗りした。
文は続けた。
1997。
貯池の堤防事で働いていた作業員が、俊助の留守にを訪ねてきた。
男は言ったという。
「俊助さんに頼まれていることがある。でも、もっとが必だ」
伊藤は尋ねた。
「何を頼まれていたんですか」
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