"吹雪の一杯" 第8話
辰リゾートの関連企業が。
まとめて買い取ろうとしていた。
隆は。
そのうちの部を先に買い戻した。
600万円を使って。
「どうして、そんなことを」
「隆さん言ってたよ」
老は話の向こうで笑った。
「社に全部持たせたら、の湯がのもんじゃなくなるって」
富美子は。
受話器を握ったまま。
何も言えなかった。
1500万円。
旅館を修理するためだけの借だとっていた。
違った。
隆は。
灯館だけではなく。
この帯の温泉そのものを守るために。
黙ってを使っていた。
話を切ったあと。
富美子の胸に湧いたのは。
ではなかった。
りだった。
「何で言わなかったのよ」
壁の写真へ向かって言う。
「何で全部、で決めるの」
声が震えた。
「1500万円よ。自分がんだあと、誰が返すとってたの?」
真帆は。
黙っていた。
「のこと守ったつもりで」
涙がた。
「残された方がどうなるか、考えなかったの?」
は答えない。
それが。
余計に腹たしかった。
しばらくして。
真帆が囲炉裏へ薪を本した。
「私の父も、似てました」
富美子が顔をげる。
「正しいとったことを、で抱えるでした」
真帆の父。
佐々俊。
方の測量会社に勤めていた。
真帆が8歳の頃。
突然仕事を辞めた。
理由をほとんど族に話さなかった。
次の仕事もなかなか決まらず。
両親の喧嘩が増えた。
「族を巻き込みたくなかったんだといます」
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真帆は言った。
「でも、話さなかったせいで、族は余計に苦しみました」
富美子は。
真帆を見た。
「もしかして」
ある考えが浮かぶ。
「あなたが8歳のにここへ来たのって」
真帆は頷いた。
「父が仕事を辞めた直です」
あの夜。
は。
婚寸だった。
俊が。
昔からっていた隆を訪ね。
灯里館へ泊まった。
囲炉裏で。
隆と俊は夜遅くまで話していた。
幼い真帆には内容は分からない。
ただ。
久しぶりに。
父と母が同じ卓で笑った。
その記憶だけが。
ずっと残った。
「父が辞めた会社」
真帆は続けた。
「30、こののリゾート発の測量を請け負ってたんです」
富美子の表が変わった。
「この?」
「はい」
そして。
当の計画をめていた会社。
辰観発。
現の辰リゾートとは。
別会社だった。
ただし。
その発責任者だった男が。
今。
辰リゾートの会になっていた。
真帆が持ってきた古い資料によれば、30、このには規模なスキーリゾートを造る計画があった。
ホテル。
別荘。
ロープウェー。
型駐。
当の景気を考えれば、珍しい話ではない。
ところが。
計画は。
突然止になった。
公式には。
資難。
採算性の悪化。
バブル崩壊。
それだけだった。
しかし。
真帆の父・俊は。
計画が止まる半に。
測量会社を辞めていた。
「母に初めて詳しく聞きました」
真帆が言った。
「父、の部でのがおかしいって言ってたそうです」
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「?」
「旧林のです。昔の事資材置があった所で、解けに油みたいな臭いが混じってたって」
俊は。
追加調査を求めた。
会社は。
必ないと判断した。
それでも俊は。
自分で写真を撮り。
記録を残そうとした。
司と揉めた。
仕事を失った。
「お父さんが、そのことを隆に?」
「たぶん」
真帆は。
柱の傷を見る。
「ここに泊まった夜、父がさんと何も話してたって、母が覚えてました」
隆は。
の測量技師の話を信じた。
さらに。
共同源泉を管理するとして。
独自に反対した。
元民のにも。
発賛成派はかった。
になる。
若いの仕事ができる。
古い旅館より。
きなホテルの方が未来がある。
隆は。
かなり嫌われたらしい。
「そんな話、度もしてくれなかった」
富美子は呟いた。
「お父さん、旅館では何も言わなかった?」
「覚えてないです。私は8歳だったから」
夫婦なのに。
らない夫が。
んだあとになって。
次々と現れる。
し議だった。
し腹がった。
でも。
以より。
隆というが。
くなったようにもじた。
その夜。
トーマスから連絡が来た。
「父の写真、見つけました」
「お父様?」
トーマスのき父。
エドワード・リード。
写真だった。
1990代。
本の方をく旅していた。
遺品を理していた姉が。
この域のネガを見つけたという。
数。
量の写真データが送られてきた。
。
古い商。
駅。
民。
そのに。
灯里館もあった。
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