"23回拒まれた元部長" 第9話
と伝えた。すると加藤は突然子を引き、「こんなレベルのいサークルにいるはありません」と声をげた。自分から辞める形にしなければ、排除されたという現実を受け入れられなかったのかもしれない。
「こちらから願いげです。いつまでたっても達しない同士で、好きにやればいい」
加藤はそので退会届をき、机へ置いた。ドアが閉まった、しばらく誰も話さなかったが、がゆっくり息を吐き、「やっと自分の画面を自分で触れますね」と言うと、部の空気がしだけ緩んだ。
その数週で、辞めていた参加者のうち4がサークルへ戻った。「最はどう?」と様子を聞き、が「もう丈夫です」と答えると、したように笑った。数が戻ったこと以に、分からないが自分から「ここだけ教えて」と言える雰囲気が戻ったことを、は嬉しくじた。
ゴルフ練習でも、佐藤は久しぶりに練習へ集できるようになった。打った球がへ曲がれば自分で考え、画を見て修正し、分からなければ施設のレッスンプロへ質問する。失敗しても誰かに「だから言ったでしょう」と言われないだけで、以よりずっと気持ちよく練習できることに気づいた。
は、教えてもらえば必ずく達するわけではない。自分で迷い、考え、失敗するそのものを楽しみたいもある。
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加藤が最まで理解できなかったのは、技術ではなく、その当たりの選択だった。
加藤が練習とサークルから姿を消した、自宅で過ごすは以よりくなった。朝を終えてもく所がなく、リビングのテレビをつけたまま聞を読むが増えた。妻の恵子は何も聞かなかったが、夫がゴルフバッグを玄関へさなくなったことや、曜に公民館へかなくなったことには気づいていた。
ある夕方、恵子が夕を作っていると、加藤が突然「最のは、し注するとすぐ迷惑だ何だと言う」と話し始めた。ゴルフでの来事を、自分に都のいい形で妻へ説し、「23回も断った記録をつけていた男がいる」と呆れたように笑った。恵子は包丁を止め、しばらく夫の顔を見た。
「23回も断られていたの?」
加藤はその質問に、瞬言葉を詰まらせた。「言い方はいろいろだよ。本当に嫌なら、もっと最初からはっきり言えばいい」と答えたが、恵子は「23回よりはっきりって、何回なら分かるの」と返した。加藤は嫌になり、「君まで向こうの肩を持つのか」と声をめた。
恵子はため息をつき、をめてから子へ座った。「会社にいた頃から、あなたはの『丈夫』を『もっと伝ってほしい』と受け取るところがあった」と言った。部だったが休の連絡を嫌がっていても「責任がりない」
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と考え、族が「自分でやる」と言っても、結局をしていたことを恵子はく見てきた。
「でも会社では、みんな俺の指示を聞いていた」
「部だったからでしょう」
その言葉は、ゴルフで野に指摘されたよりも加藤を傷つけた。恵子は責める調ではなく、むしろ淡々としていた。「あなたが違っていても部はく言い返せないし、仕事だから聞かなきゃいけなかった。謝されたことも本当にあったとうけど、全部が全部、あなたの望だったとは限らないでしょう」と続けた。
加藤はちがり、「もういい」とリビングをた。自へ入り、会社員代の写真が並んだ棚を眺める。送別会で束を持つ自分、部に囲まれた旅先の写真、表彰状を受け取る瞬など、そこに写っている加藤はどれもにっていた。
あの頃、本当に皆は自分を慕っていたのか。退職した、なぜ誰からも相談の話が来なくなったのか。送別会で「またご指導ください」と言った社員たちは、なぜも況を聞いてこないのかという疑問が瞬をよぎった。
しかし加藤は、すぐにその考えを打ち消した。現役社員は忙しいだけであり、今の若者は付きいがくなったのだと結論づける。自分が必とされていない能性を考えるより、社会全体が礼儀を失ったと考える方がずっと楽だった。
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