"22年目の母席" 第4話
美緒は笑った。
「何て答えたの?」
「最だとうって言った」
京子もし笑った。
美緒らしかった。
麗子は現、福岡で夫と暮らしている。
夫は建築関連会社を経営しており、のには27歳の息子がいるという。
つまり麗子は、美緒を置いてから別の庭で母親をしていた。
そのことが、美緒には番苦しかったらしい。
「できなかったんじゃないんだよ」
美緒は言った。
「私にはしなかっただけなんだよね」
京子は何も言わなかった。
慰め方が分からなかったのではない。
簡単に慰めてはいけない気がした。
それでも、美緒は麗子ともう度会った。
度目には達也も緒だった。
そしてヶ。
京子も会うことになった。
所は座のホテルラウンジだった。
麗子は京子を見るなりくをげた。
「本当に、ありがとうございました」
京子もをげた。
「美緒を育ててくださって」
その言葉にし違があった。
育てた。
過形だった。
まるで京子の仕事は、もう終わったと言われているように聞こえた。
麗子は悪いには見えなかった。
話し方も穏やかで、京子の仕事や修平の最期について丁寧に聞いた。美緒が子どもの頃の話をすると目を潤ませ、「らないことばかり」と笑った。
帰り際、麗子は美緒へさな箱を渡した。
真珠のネックレスだった。
「私の母からもらった物なの」
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美緒の母方の祖母。
美緒がほとんど覚えていないだった。
「結婚するにつけてもらえたらとって」
美緒は戸惑った。
「こんなそうなの無理だよ」
「あなたに渡したかっただけ」
麗子は微笑んだ。
京子はその横で、自分の鞄に入っているさな封筒をいした。
美緒がまれたの貨を使った、のペンダント。
修平がきていた頃、美緒が結婚したらで渡そうと話していた物だった。
価ではない。
真珠と並べれば、ずいぶんさく見えるだろう。
京子はその、渡さなかった。
麗子が帰ったあと、美緒が言った。
「お母さん」
「何?」
「疲れた?」
「ちょっとね」
「ごめん」
京子は笑った。
「美緒が謝ることじゃないでしょう」
そう言いながら、京子は自分のにまれ始めているを認めないようにした。
麗子が美緒へづくたび、しずつ自分の所が狭くなっている。
そんなことをう自分は、が狭い。
本当の母親と娘がやり直そうとしているのだから、応援すべきだ。
自分はいつでもろへがればいい。
京子は22、そうするのが正しいとってきた。
その結果。
誰よりも簡単に、
ろへがるだとわれてしまったのかもしれない。
両の顔わせは、横浜の料亭でわれた。
達也の父・正臣は62歳で、方を定退職したあと関連会社に勤めている。
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母の静は59歳で、言葉遣いは柔らかかったが、族や親戚の形式を非常に気にするだった。
京子は最初から、静に嫌われているとはっていなかった。
むしろ最初に会ったは、
「美緒さんをおで派に育てられて」
と褒められた。
修平がくなったあとの5だけを見れば、確かに京子だった。
しかし度目の打ちわせで、美緒と京子に血縁も養子縁組もないことをった、静の表がしだけ変わった。
「では戸籍は……」
「私は父の妻です」
美緒が説した。
「父がくなってからも、ずっと母と娘として付きってます」
静はすぐ笑った。
「もちろん、それは素敵なことです」
ただ、そのの質問が増えた。
実母は命なのか。
連絡は取っているのか。
式には席するのか。
両の親族紹介では誰を母親として紹介するのか。
京子は初めて、族というものがに説するには肩が必になるのだとった。
そこへ麗子が現れた。
実母。
分かりやすい肩だった。
さらに麗子の現の夫が会社経営者だと分かると、静との距は急速に縮まった。
「福岡で建築会社を?」
「さい会社ですよ」
「そんな、ご謙遜を」
は楽しそうに話した。
京子は自分が働いているスーパーのサービスカウンターについて聞かれ、
「週4のパートです」
と答えた。
静は「そうなんですね」と笑った。
悪はない。
それでも、京子には差が見えた。
そのの事が終わりかけた頃、麗子が枚の封筒をした。
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